日本大百科全書(ニッポニカ) 「プランバナン」の意味・わかりやすい解説
プランバナン
ぷらんばなん
Prambanan
インドネシア、ジャワ島中部の古都ジョクジャカルタの東約15キロメートルにある集落。付近一帯の地には8~9世紀に栄えたヒンドゥー教と大乗仏教の遺跡が多数現存し、それらを総称して俗にプランバナン遺跡とよび、インドネシア政府もこの地域一帯を「プランバナン国立史跡公園」とする計画を進めている。遺跡群の中心的存在はチャンディ・ロロ・ジョングラン(チャンディとはインドネシア語で古社寺の意。チャンディ・プランバナンともいう)である。47メートルの尖塔(せんとう)を中心主堂とする大小240棟の堂宇からなる壮大な遺跡で、東南アジアの宗教建築史上でも、最重要な遺構の一つである。
[千原大五郎]
『千原大五郎著『インドネシア社寺建築史』(1975・日本放送出版協会)』