ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘルモント」の意味・わかりやすい解説
ヘルモント
Helmont, Jan Baptista van
[没]1644.12.30. ビルボルド
オランダの生理学者,化学者で医師。医化学派の先駆者。錬金術と化学との橋をかけた人といわれる。ルーバン大学に入り,諸学を広く学び,最後に医学に転じてスイス,イタリア,フランス,イギリスなど各地を歴訪し,その間パラケルススに傾倒し,錬金術も学んだ。これが彼に化学の眼を開かせた。 1609年以降はビルボルドに定住し,その地で亡くなるまで化学実験と医療に専念した。二酸化炭素は彼が発見したもので,これにガス gasという名称を与えた。晩年,創傷の磁力療法についての著書が,錬金術法を説く異端の書として,イエズス会士に糾問され,34年以後2度禁獄の厄にあったが,死後無罪とされた。
ヘルモント
Helmond
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