マンデス(読み)まんです(英語表記)Catulle Mendès

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マンデス」の意味・わかりやすい解説

マンデス
まんです
Catulle Mendès
(1841―1909)

フランス詩人、小説家、劇作家ボルドーに生まれる。1861年『幻想派評論』Revue fantaisiste誌創刊。66年リカールLouis-Xavier Richard(1843―1911)とともに『現代高踏詩集』を刊行し、高踏派形成の中心となった。詩風はバンビル風の押韻の妙、語術とほどよい叙情性によって特徴づけられる。詩集に『フィロメラ』(1864)など。また『現代高踏詩集の伝説』(1884)、『老女の館(やかた)』(1894)、『1867年から1900年のフランス詩の動向』(1903)など詩史的資料も書き残している。さらにマラルメの重要な文通相手の1人としても記憶される。

[遠山博雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マンデス」の意味・わかりやすい解説

マンデス
Mendès, Catulle

[生]1841.5.20. ボルドー
[没]1909.2.7. サンジェルマンアンレ
フランスの詩人,劇作家。若くして雑誌『ファンテジスト』 La Revue fantaisisteを創刊 (1860) ,また『現代高踏詩集』 Le Parnasse contemporain (66) 出版に協力し,高踏派の形成に貢献。ドイツ文化に深い関心を寄せ,評論『リヒアルト・ワーグナー』 Richard Wagner (86) などを発表するかたわら,多くの劇作を手がけた。詩集に『フィロメラ』 Philoméla (64) などがある。

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