めっき(鍍金)(読み)めっき

百科事典マイペディア 「めっき(鍍金)」の意味・わかりやすい解説

めっき(鍍金)【めっき】

〈ときん〉とも。金属製品の表面を他の金属の被膜でおおうこと。耐食性・耐摩耗性の向上,装飾などが目的で,プラスチックなど非金属へのめっきも行われる。最も代表的なのは電気分解を応用した電気めっきで,ふつう単にめっきといえばこれをさすことが多い。ほかに溶融めっき真空蒸着などの方法もある。奈良の大仏に行われた,金アマルガム(これを滅金(めっき)と呼んだ)塗布後,加熱して水銀を蒸発させる方法もめっきの一手法である。めっき金属の種類は多く,金・銀めっきは装飾用,電子機器部品に,銅めっきクロムめっきなどの下地めっきに,クロムめっきは装飾用,耐摩耗用などに,ニッケルめっきは装飾用,防食用に,カドミウムめっきは船・航空機部品の防食用などに用いられる。また亜鉛・スズめっきは鉄鋼の防食用で,鋼板に亜鉛めっきしたトタン,スズめっきしたブリキが広く使われている。
→関連項目産業公害

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