ラコルニャ(読み)らこるにゃ(英語表記)La Coruña

デジタル大辞泉 「ラコルニャ」の意味・読み・例文・類語

ラ‐コルニャ(La Coruña)

ラ‐コルーニャ

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改訂新版 世界大百科事典 「ラコルニャ」の意味・わかりやすい解説

ラ・コルニャ
La Coruña

スペイン北西部,ガリシア地方ラ・コルニャ県の県都。人口24万3349(2005)。ローマ時代の灯台(ヘラクレスの塔)設置にみられるように港町として栄え,現在もスペイン最北西端の商・漁港で国内・外洋航路基地造船,魚の加工業がある。ローマ植民市アルドビクム・コロニウムから発展した町で,5世紀にはスエビ王国首都になった。1588年無敵艦隊がここから出港し,翌年イギリス艦隊の砲撃により町は破壊された。海岸通りは,白枠のガラス窓が鏡のように並び,〈ガラスの町〉と別称されている。旧市街にはロマネスク様式教会が残っている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラコルニャ」の意味・わかりやすい解説

ラ・コルニャ
らこるにゃ
La Coruña

スペイン北西部、ガリシア地方ラ・コルニャ県の県都。人口23万6379(2001)。大西洋に臨む港湾都市で、北東に突き出た陸繋島(りくけいとう)および砂州上に位置する。港は砂州の南側にあり、北西側は「オルサンの砂浜」となっている。フェニキア人により港が築かれ、紀元前60年にローマ人が支配、アルドビクム・コルニウムArdobicum Corniumとよんだ町と考えられている。陸繋島の北端にローマ時代の灯台「ヘラクレスの塔」(2世紀)がある。東端の小島の縁には、16世紀に要塞(ようさい)として建てられたサン・アントン城址(じょうし)があり、再建(1779)された建物は博物館となっている。旧市街にはロマネスク様式のサンティアゴ教会(12世紀)、サンタ・マリア教会などの歴史的建造物がある。港は水揚げ量約10万トンの活発な漁業基地で、缶詰や塩蔵などの魚加工業、製油所、造船所が港周辺に立地する。

田辺 裕・滝沢由美子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラコルニャ」の意味・わかりやすい解説

ラコルニャ
La Coruña

スペイン北西部,ガリシア自治州ラコルニャ県の県都。ローマ時代に起源をもつ港湾都市で,特に中世に繁栄した。歴史的建造物が多く,なかでもラコルニャ湾に臨むヘラクレスの塔と呼ばれる灯台(56.8m)は,1世紀後半の建設といわれる。いまもなお使用されており,2009年世界遺産の文化遺産に登録された。ほかに 12世紀のサンチアゴ聖堂,13世紀の聖母マリアデルカンポ聖堂などがある。北西ヨーロッパとラテンアメリカを結ぶ航路に近いため,スペイン北部の主要港となっている。漁業基地でもあり,水産加工業,造船業が発達。農産物を積み出し,石炭,塩,工業製品を輸入する。南郊にたばこ工場がある。人口 22万4063(2006推計)。

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