ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リュシアス」の意味・わかりやすい解説
リュシアス
Lȳsiās
[没]前380頃
古代ギリシアの雄弁家。アテネ十大雄弁家の一人。富裕な在留外国人の子に生れ,南イタリアの植民地に移住したが,のちアテネに帰った。前 404年の政変の際に財産を没収されて亡命,翌年民主政復活によって帰国し,法廷弁論の代表者として生計を立て,前 388年にはオリュンピアにおいて大演説を行い,ペルシアの脅威に対してギリシアが内紛をやめて団結することを説いた。 200編以上あったといわれる演説のうち 34編が伝わる。演説依頼者と敵対者の性格づけが巧みであった。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報