ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リーグル」の意味・わかりやすい解説
リーグル
Riegl, Alois
[没]1905. ウィーン
オーストリアの美術史家。ウィーン大学卒業後,ウィーン美術史美術館に勤務,1897年ウィーン大学教授。古代の装飾文様の様式を研究,またエジプト,ギリシア,ローマの美術の発展を 3段階に分けて分析し,後期ローマ時代が必ずしも衰退期とはいえないことを論証。各様式の奥に内在する「芸術意思」の存在を主唱して,ゴットフリート・ゼンペルの技術の発展を重視する唯物論的見解と対立した。またヨーロッパ以外の美術も高く評価し,リーグルの美術史観はマックス・ドボルシャックに継承され,ウィーン学派の発展に貢献した。主著『美術様式論』Stilfragen (1893) ,『末期ローマの美術工芸』Die spätrömische Kunstindustrie (1901) 。
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