日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルドベキア」の意味・わかりやすい解説
ルドベキア
るどべきあ
[学] Rudbeckia
キク科(APG分類:キク科)ルドベキア属の総称。北アメリカ原産の一年草、越年草または多年草で、約25種知られる。ヒルタ(アラゲハンゴンソウ)R. hirta L.は一年草または越年草で、高さ50~90センチメートル。葉は下部のものは大形で披針(ひしん)形、長さ10センチメートル以上、上部のものは小形で長楕円(ちょうだえん)形または披針形。頭状花は単生で頂生し、中心花は黒色または暗褐色、辺花は基部は暗褐色で中央部から先は黄金色。品種にグロリオサ・デージーgloriosa daisyと八重のダブル・グロリオサ・デージーdouble gloriosa daisyがある。ビカラーR. bicolor Nutt.は一年草で、茎はほとんど分枝せず、高さ50~60センチメートル。花は7~8センチメートルの大輪で、中心花は黒色、辺花は基部は褐紫色でほかは黄色のものが多い。前種とともに花壇、切り花用にする。
非常に強健で、多年草では野生化しているものもある。繁殖は、一、二年草のものは実生(みしょう)で4月下旬~5月上旬に播種(はしゅ)し、多年草は一般に株分けによる。
[岡田正順 2022年5月20日]