日本大百科全書(ニッポニカ) 「れ」の意味・わかりやすい解説

五十音図第9行第4段の仮名で、平仮名の「れ」は「礼」の草体から、片仮名の「レ」は「礼」の終画からできたものである。万葉仮名では「礼、列、例、烈、連、黎、戻(以上音仮名のみ)」などが使われた。ほかに草仮名としては「(禮)」「(連)」などがある。

 音韻的には/re/で、舌先が歯茎あるいはその付近に対して1回だけはじく有声音[r]を子音にもつが、場合によって[l]が用いられることもある。和語に関する限り、助動詞「れる」や擬声・擬態語を除いて、「れ」が語頭にたつことはない。

[上野和昭]

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デジタル大辞泉 「れ」の意味・読み・例文・類語

れ[五十音]

五十音図ラ行の第4音。歯茎弾き音の有声子音[r]と母音[e]とから成る音節。[re]
平仮名「れ」は「礼」の草体から。片仮名「レ」は「礼」の終画から。

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精選版 日本国語大辞典 「れ」の意味・読み・例文・類語

(自発・受身・可能・尊敬の助動詞「れる」(文語「る」)の未然形および連用形) ⇒れる〔助動〕

(完了の助動詞「り」の已然形および命令形) ⇒り〔助動〕

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