ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロイカルト」の意味・わかりやすい解説
ロイカルト
Leuckart, Rudolf
[没]1898.2.6. ライプチヒ
ドイツの動物学者。寄生虫学の創始者。ゲッティンゲン大学に学び,のち同大学,ギーセン大学の教授を経て,1869年ライプチヒ大学教授に就任。条虫類(サナダムシ),肝吸虫(肝臓ジストマ)など多数の寄生虫についてその複雑な生活史を解明し,それまで原因が不明だったある種の病気が寄生虫によって起こることを明らかにした(→寄生虫病)。数多くの研究論文および『人体寄生虫』Die menschlichen Parasiten(全2巻,1863~76)などの書物を著して,寄生虫学の基礎をつくった。他方,動物分類学(→分類学)でも,従来クラゲやヒトデは放射状の体制をもつことを理由に一つのグループにまとめられていたが,ロイカルトは放射状の体制は必ずしも近縁性を示すものではないと考え,クラゲなど刺胞動物とヒトデなど棘皮動物を別々のグループとした。
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