ロハス(読み)ろはす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ロハス」の意味・わかりやすい解説

ロハス
ろはす

健康や環境問題などを重視するライフスタイル。lifestyles of health and sustainabilityの頭文字をとった造語で、LOHASと表記されることもある。1998年、アメリカの社会学者ポール・レイPaul H. Rayと心理学者シェリー・アンダーソンSherry R. Andersonによる全米15万人を対象とした調査で、新たな生活観をもつ人々の存在が判明した。その後、ロハス志向する人々の消費行動をビジネスに結び付け、おもにマーケティング概念として使われるようになった。

 大量消費・大量生産による環境破壊への反省から、質素で自然志向の生活を実践している層をさす。健康のためにスポーツで汗を流し、食材には無農薬で育てた有機栽培食品を選び、少々高くてもエコカーに乗るといった消費行動をとる特徴がある。ロハスを志向する人はアメリカでは成人の3分の1程度おり、とくに女性が6割を占めるとされている。市場規模は30兆円台とも40兆円台ともいわれる。日本でも2004年(平成16)ごろからマスコミ雑誌で取り上げられるようになり、自然食や環境にやさしい製品を売り物にするロハス企業が相次いで登場し、広告戦略などにも取り入れられている。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロハス」の意味・わかりやすい解説

ロハス
Roxas y Acuña, Manuel

[生]1892.1.1. フィリピン,パナイ,カピス
[没]1948.4.15. フィリピン,パンパンガ,クラークフィールド
フィリピンの政治家。フィリピン大学で法律を学んだのち,1917年カピス (現ロハス) 市市会議員として政界に入り,19~21年カピス州知事。 21年フィリピン議会下院議員。 32年国民党の S.オスメーニャとともにフィリピン独立使節団を率いてワシントン D.C.へおもむき,34年制憲会議議員。 38~40年フィリピン連邦の蔵相。第2次世界大戦中は親日の J.ラウレル政権のもとで働き,戦後対日協力者として裁判にかけられたが,友人の D.マッカーサー将軍に救われた。 45年上院議長。 46年フィリピン連邦の大統領に選出され,同年7月4日の独立に伴い初代大統領。

ロハス
Roxas

旧称カピス Capiz。フィリピン,ビサヤ諸島西部,パナイ島北東岸の港湾都市。カピス州の州都シブヤン海に注ぐパナイ川の河口から 6km上流にあり,河口にカピス港がある。南岸のイロイロと鉄道で結ばれ,パナイ川の肥沃な沖積平野を後背地として,ビサヤ諸島西部の一商業中心地となっている。人口 10万 3000 (1990推計) 。

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