精選版 日本国語大辞典 「あいさ」の意味・読み・例文・類語
あいさ
- 〘 感動詞 〙
- [ 一 ] はやしことばの一種。神楽歌の小前張(こさいばり)歌謡に見える止め拍子のことば。小前張中、「殖槻(うえつき)」「総角(あげまき)」「大宮(おおみや)」「湊田(みなとだ)」の歌の終わりだけに見える特色のある語。
- [初出の実例]「〈又末返〉何もせずして、や、春日すら、春日すら、春日すら、春日すら、春日すら、〈本方〉あいさ、あいさ、〈末方〉あいさ、あいさ」(出典:神楽歌(9C後)小前張)
- [ 二 ] ( 返答の語「あい」に助詞「さ」の付いた語 ) 返事、または相づちを打つときのことば。
- [初出の実例]「アイさ。わたしも心懸て、人の噂は申ませぬ様にいたします」(出典:咄本・聞上手三篇(1773)人の噂)