コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

アイロン iron

翻訳|iron

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アイロン
iron

衣服類のを伸ばす用具。主として洗濯をしたあとの仕上げに使用される。日本では江戸時代からこてや火のしが用いられていたが,最近は電気アイロンが最も広く用いられている。布地にあらかじめ霧吹きで吹掛けた水分が熱で蒸気となり,繊維の弾力を回復させ,さらに圧力で皺を伸ばす。アイロンの種類には,普通の乾式のアイロンと蒸気アイロン (スチームアイロン) とがある。最近のものは,温度調節器がついていて,布地に応じた適温が自動的に保てるようになっている。また,一定の時間熱を加えたのちコードを抜いて用いるコードレス・アイロンもある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉の解説

アイロン(iron)

《鉄の意》
布や衣服に押し当てて熱を伝え、しわを伸ばし、形を整える金属製のこて。現在は、電気アイロンが普通。
整髪用のこて。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディアの解説

アイロン

電気アイロンの普及以前,衣料などのしわをのばすには,火熨斗(ひのし)や鏝(こて)を用い,熱源炭火であった。電気アイロンは1900年ごろ登場,1958年にはスチームアイロンが売り出された。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

アイロン

英語ironのなまったもので,鉄の意。衣服類のしわ伸ばしや形なおしに用いる道具。火熨斗(ひのし)やこても用途は同じ。日本では古くから敷きのしや寝おしが行われ,火熨斗やこての使用は平安時代の《和名抄》にみられる。《大鏡》には侍女が火熨斗を用いて大臣の夜具を暖めたとあるが,衣服類のしわ伸ばしに利用されたかどうかはさだかでない。江戸時代になると洗濯の仕上げに用いられるようになったと思われ,《浮世風呂》には,下女が火熨斗がけの失敗を戒められたことが記されている。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

アイロン【iron】

〔鉄の意。本来の発音は「アイアン」で、つづりに引かれた誤読から生じた語〕
熱・水分・圧力の効果によって、衣服などのしわを伸ばしたりして形を整える器具。古くは熱源に炭火を用いた。西洋ひのし。洋ごて。
髪にウエーブを出すための調髪用のこて。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アイロン
あいろん
iron

熱と圧力によって、布地のしわを伸ばし、折り目をつけ、衣服の形を整えるなど、和洋裁や洗濯の仕上げに用いる器具をいう。[熊田泰治・深井晃子]

歴史

アイロンは、その名「鉄」の意のとおり、19世紀中ごろ、イギリスで取っ手をつけた鉄の厚板に石炭のおき火をのせて、衣服のしわを伸ばしたのが始まりといわれている。これよりも前、16世紀には当時流行したラフ(襞襟(ひだえり))を形づくるためのこてが用いられていた。日本では、古くから金属製の火桶(ひおけ)に木製の柄がついた火熨斗(ひのし)が使用され、江戸中期ごろからは笹鏝(ささごて)が用いられた。19世紀末ごろにはイギリスから西洋火熨斗(アイロン)が導入された。今日のような電気アイロンは、ニクロム線の開発によって熱源が急速に電気に変わった20世紀以降用いられるようになった。[熊田泰治・深井晃子]

種類と構造

熱源により、ガス、電気に分けられる。ガスアイロンは内部にガスバーナーの装置のあるもので、おもに職業用に使われたが、火力の調節や使用の不便のため現在ではほとんど使用されていない。電気アイロンの発熱方式には、雲母(うんも)(マイカ)板にニクロム線を巻き付けた発熱体を底金に取り付け、熱を底面に伝えるマイカヒーター式と、ニクロム線をあらかじめコイル状に巻き、金属管内に収納し、酸化マグネシウムにより絶縁、封印した棒状の発熱体を底金の中に埋め込み、底面に熱を伝えるシーズヒーター式とがある。アイロンの種類は現行日本工業規格(JIS(ジス))によると、機能別に、ドライアイロンとスチームアイロン(蒸気)に分類される。重量はあまり問題にされず、発熱体や軽量金属材料の開発で、軽くて熱効率のよいものへ変わりつつある。ただし職業用としては、ワット数に加えて重量があるほど効果がよい。家庭用としては、400~700ワットの消費電力で、重量は1000~1300グラムのものが用いられている。家庭用アイロンは、ほとんど自動温度調節器付きの自動アイロンとなっており、内部にバイメタルによる電流の断続装置があり、温度を一定に保つことができ、ダイヤルを回し、バイメタルの接点距離を調節すれば温度調節ができる。近年、アイロンの底金にフッ素樹脂塗装を施したものが主流になってきた。アイロンかけの際、繊維との滑りをよくし、焦げ付きを防止するのに有効である。スチームアイロンには、タンク式(胴体内のタンクの水を電熱で沸騰させ、できた蒸気を底面の穴から噴射させる)と、滴下式(タンクの水を少しずつ底の発熱体の上に滴下させて蒸気にし、穴から噴射させる)とがある。滴下式のほうが蒸気の噴射口が多く、広く均一に蒸気が出るので能率よく仕上がり、広く使われている。使用する水が蒸留水でないと水あかがたまる欠点があるため、噴射口は手入れのしやすい構造になっている。いずれも霧吹きの必要がないので、羊毛製品の仕上げに有効である。なお、滴下式スチームアイロンには、水タンク部分をアイロン本体から取り外せるカセットタンク形式のものがある。これはカセットタンクで注排水が行えるので、使いやすい。[熊田泰治・深井晃子]

使用法

アイロン仕上げの効果は、適度の湿度を含ませて熱と圧力を加えると、繊維には一定の形を相当期間保つ性質があることを利用したもので、温度、接触時間、水分、加圧力などの総合効果である。したがって、アイロンの適正温度を選び、適度に湿っている繊維に加圧すると、アイロンの効果は大きい。適正温度は繊維の種類によって異なるので、注意が必要である。しかし最近では、おもな繊維に対する適正温度が表示されており、また熱と水蒸気を併用するスチームアイロンは、仕上げの目的が簡単に得られて使いやすくなっている。アイロン台の上で、布地によっては当て布をあてながらアイロンをかけるが、この際、与えた湿気は完全に乾かさないと、型くずれやしわを生じやすいので、注意する必要がある。
 なおアイロンにはこのほか、用途により、小型軽量の旅行用アイロン、アイロンと同一構造の和裁用電気ごて、毛髪用のアイロンなどもある。また、ズボンの折り目つけ用にはズボンプレッサーがある。[熊田泰治・深井晃子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

アイロンの関連キーワードcenter press pantsキーピング アイロン用スムーザーFubricfun 布描きえのぐプロスタイル fuwarieiron printアイロン用キーピングアイロンパーマネントノンアイロンシャツウオッシュ&ウエアノーアイロンシャツグラマラスカールおなまえゼッケンクレイツイオンドリップドライユーティリティおなまえテープサーモスタットノーアイロンパンチパーマ巻き髪・巻髪

今日のキーワード

内密出産

ドイツで2013年に法律が制定され、14年から実施されている妊婦支援の制度。母親は相談機関に実名で相談し身元を明かす証書を封印して預け、医療機関では匿名で出産する。子は原則16歳になったら出自を知るこ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

アイロンの関連情報