アオスジアゲハ(英語表記)Graphium sarpedon

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アオスジアゲハ
Graphium sarpedon

鱗翅目アゲハチョウ科のチョウ。前翅長 40~50mm。翅は黒色で,翅表には前後翅を貫く青色帯があり,後翅外縁に三日月形の青色斑が並ぶ。後翅裏面には赤色斑紋がある。翅は細長く,後翅に尾状突起がなく,一見ミカドアゲハに似る。幼虫はクスノキ,タブノキなどクスノキ科植物の葉を食べる。蛹で越冬し,成虫は年2~3回,暖地ではさらに多く発生する。春型は夏型より小型で,青色帯の幅が広い。本州以南に広く分布し,中国から西インド,南はオーストラリアに及ぶ。なお本州から琉球列島にかけて産するものを亜種 G. s. nipponumという。

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百科事典マイペディアの解説

アオスジアゲハ

鱗翅(りんし)目アゲハチョウ科の1種。開張80mm内外,黒色で淡青色縦帯がある。年2〜4回発生,春型は縦帯の幅が広い。幼虫はクスノキ科植物の葉を食う。関東以西では普通,東北ではまれ,北海道には産しない。東南アジア,インド,オーストラリアに広く分布する。

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世界大百科事典 第2版の解説

アオスジアゲハ【Graphium sarpedon】

鱗翅目アゲハチョウ科の昆虫(イラスト)。無尾のアゲハで,翅は全体に黒く細長いが,中央に青い帯がある。国産のチョウとしては珍しく縦型の翅をもつ。開張約8.5cm。翅の明色部は生存中に紫外線によって帯黄緑色から青緑色に変わる。成虫は春はネギの花,夏,秋はヤブカラシの花に多く集まり吸みつする。羽化後まもない雄はしばしば路上の水たまりや湿地で吸水するが,海水も吸うことがある。動作は機敏で速く飛び,摂食,産卵の際も静止しない。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アオスジアゲハ
あおすじあげは / 青条揚羽
common bluebottle
[学]Graphium sarpedon

昆虫綱鱗翅(りんし)目アゲハチョウ科に属するチョウ。クロタイマイとよばれたことがあるが、この名は現在はほとんど使用されない。日本では本州(秋田、岩手県以南の暖地)、四国、九州、琉球(りゅうきゅう)列島(南西諸島)の各地に普通にみられる。その分布北限はほぼ照葉樹林の北限に一致している。日本以外では、西はスリランカ、インドから東はニューギニア島、オーストラリアにわたる熱帯から暖帯地域に広く分布し、日本はその分布北限となる。はねは黒色、前後のはねを貫く幅広い青色帯があり、その色彩や斑紋(はんもん)には著しい特徴がある。分布の北限に近い地方では5~6月、7~8月の年2回の発生、暖地ではさらに発生回数を増す。幼虫の食草はクス、タブノキなどのクス科植物である。蛹(さなぎ)の状態で越冬する。[白水 隆]

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