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アセタール樹脂 アセタールじゅし acetal resin

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アセタール樹脂
アセタールじゅし
acetal resin

ホルムアルデヒドまたはトリオキサン (ホルムアルデヒドの環状3量体) のイオン重合により得られる重合体であるポリオキシメチレンを熱安定化した樹脂。ホルムアルデヒドから得たポリオキシメチレンの末端を安定化した樹脂はデルリン,トリオキサンと他の単量体との共重合で安定化した樹脂はセルコンの名称で市販されている。

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デジタル大辞泉の解説

アセタール‐じゅし【アセタール樹脂】

acetalホルムアルデヒドが高度に重合した樹脂。耐摩耗性にすぐれ、変形しにくく、耐熱温度が高いので、歯車・ねじ・ファスナーなどに使用。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アセタール樹脂
あせたーるじゅし
acetal resin

アルデヒドのイオン重合から得られるポリアセタール主成分とする樹脂の総称。-O-CH(R)-O-の構造を繰り返して成り立っている。この構造のRがHのものが代表的で、その場合はホルムアルデヒドH2C=Oの重合物であり、1957年にアメリカのデュポン社から「デルリン」の商品名で発表された強度の高いプラスチックが代表的なものである。デルリンはホルムアルデヒドのアニオン重合(陰イオンであるアニオンが反応の原動力となるイオン重合)によってできたもので、フィルムや成形品をつくる。そのフィルムは同一箇所を数百回折り曲げてもじょうぶという強さである。この重合物は加熱すると分解して臭い刺激臭のある、原料のホルムアルデヒドを放出する。放出量は222℃で1分間にその重量の1%前後である。末端のヒドロキシ基を無水酢酸でアセチル化すると熱分解しにくいデルリンアセタール樹脂ができる。
 デルリンアセタール樹脂は、222℃における分解率が0.1%以下となり、きわめて安定なものになる。このことは、デルリンのような線状の高分子物質の分解が末端のヒドロキシ基から始まることを意味している。
 デルリンアセタール樹脂の特徴は、実用的な温度、湿度などの条件下で、寸法、形状の変化しない(寸法安定性がよい)こと、弾性のあること、耐薬品性のよいこと、耐水性のよいことで、真鍮(しんちゅう)のかわりになるプラスチックといわれている。また、ホルムアルデヒドとエチレンオキシドとを共重合させた樹脂(商品名デュラコン)は、ファスナーなどに使われており、成形性がよいのでデルリンよりも広く使われている。[垣内 弘]
『大谷晋一他著『単糖類の化学』(1988・丸善) ▽日本化学会編『実験化学講座20 有機合成2 アルコール・アミン』(1992・丸善) ▽George D. Clayton, Florence E. Clayton編、内藤裕史他監訳『化学物質毒性ハンドブック1』(1999・丸善)』

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