アパトサウルス(読み)あぱとさうるす(英語表記)apatosaur

精選版 日本国語大辞典 「アパトサウルス」の意味・読み・例文・類語

アパトサウルス

〘名〙 (Apatosaurus) 龍盤目の恐龍北アメリカヨーロッパのジュラ系地層から化石産出全長二五メートル、体重三〇トン以上。首と尾が長く、頭骨は小さい。草食

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デジタル大辞泉 「アパトサウルス」の意味・読み・例文・類語

アパトサウルス(〈ラテン〉Apatosaurus)

竜盤目の恐竜。北アメリカ・ヨーロッパのジュラ系地層から化石が産出。全長25メートル、体重30トン以上。首と尾が長く、頭骨は小さい。4脚歩行し、草食。→ブロントサウルス

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アパトサウルス」の意味・わかりやすい解説

アパトサウルス
あぱとさうるす
apatosaur
[学] Apatosaurus louisae

北アメリカ西部のジュラ紀後期、約1億5600万年~1億4600万年前の地層から産出した草食恐竜。分類学上は竜盤目竜脚形類(亜目竜脚類(下目)ネオサウロポッド類Neosauropoda(新竜脚類)ディプロドクス上科Diplodocoideaディプロドクス科Diplodocidaeに属する。全長22メートル、体重30~35トンと巨大な四肢歩行の竜脚類。長い頸(くび)、短く太い脊柱(せきちゅう)、82個もの尾椎(びつい)からなる長い尾のわりには極端に小さな頭と脳しかもたなかった。頸と胸の骨は空洞部分が多くて軽いけれども圧力や張力に耐える構造で、腰と肩をつなぐ線より下は骨がどっしりと重い。かつては、沿岸の沼沢地や湿地にすみ、好んで水中に入ったという説がとられたが、1960年代以降は、陸上での生活を主としたと考えられている。以前はブロントサウルスBrontosaurusとよばれたこともあったが、それより前にアパトサウルスとして記載されていた属種と同一属であることが判明したので、命名規約の先取権によりアパトサウルスが有効となった。「ブロントサウルス」という名は、アメリカ先住民伝承にある、雷とともに落ちてきた雷神が蹴(け)殺した動物の骨に由来する属名とも、巨大であったため雷のような地響きをたてて歩いたためともいわれた。

[小畠郁生]

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百科事典マイペディア 「アパトサウルス」の意味・わかりやすい解説

アパトサウルス

ジュラ紀後期の北米に生息した草食恐竜。かつてブロントサウルス(雷竜)とよばれた。四脚歩行で体長約20m,体重約30tと推定される。陸生。長い頸と長い尾をもち,頭は小さく胴は大きい。やわらかな草や木の葉などを食べていたと考えられている。
→関連項目アロサウルス恐竜コープディプロドクス

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アパトサウルス」の意味・わかりやすい解説

アパトサウルス
Apatosaurus

ブロントサウルスともいうが,属名としては使われない。爬虫類竜盤目竜脚形亜目ディプロドクス科の恐竜。四脚歩行性。頭は小さく,首や尾は長く,胴は短い。前肢は後肢より短く,大腿骨は脛骨より長く,短い指骨から成る5指をもつ。地球始って以来の大型の陸生動物の一群に属し,全長 25m,体重は 30t以上あったといわれる。こうした巨大な恐竜の一群は長い首を伸ばして高い針葉樹の芽を食べたようである。ジュラ紀後期に北アメリカで栄えた。

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世界大百科事典(旧版)内のアパトサウルスの言及

【ブロントサウルス】より

…雷竜ともいう。分類学上,アパトサウルスApatosaurusの同義語。アメリカのコロラド州やワイオミング州から産する。…

※「アパトサウルス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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