バルナウル(読み)ばるなうる(英語表記)Барнаул/Barnaul

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バルナウル」の意味・わかりやすい解説

バルナウル
Barnaul

ロシア中部,西シベリア南部,アルタイ地方の行政中心地。ノボシビルスク南南東約 200km,オビ川上流部左岸のバルナウルカ川流入点に位置する。1738年建設された銀精錬所を中心に発展した町で,1771年市となった。水陸交通の要地にあることから,アルタイステップ地帯の交易中心地となり,ロシア革命後工業が発達。ボイラ,プレス機,ディーゼル機関,鉄道車両,工作機械などを製造する機械工業を中心に,繊維綿紡化繊),化学(タイヤ,ゴム),食品などの工業が立地している。農業,機械,教育,医学の各大学,農業・畜産研究所がある。シベリア横断鉄道通り,南へ分岐する路線によりカザフスタン南西部のアルマトイ方面へ通じるトルクシブ鉄道に連絡。河港,空港がある。人口 63万2784(2014推計)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バルナウル」の意味・わかりやすい解説

バルナウル
ばるなうる
Барнаул/Barnaul

ロシア連邦中部、アルタイ地方の行政中心都市。オビ川の左岸、支流バルナウルカ川との合流点に位置する。人口58万6200(1999)。鉄道・自動車交通の要地で、オビ川に河港も有する。西シベリアの重要な工業都市の一つで、機械製造(火力発電用ボイラー、ディーゼル機関、金属切削機、圧搾機、ラジオ)、機械修理(車両、汽船)、化学(ゴム・石綿、化学繊維)、混紡・綿業コンビナート、食料品(精肉、乳業油脂、ビール)、建設資材(鉄筋コンクリート製品、組立家屋用の大型パネル)、皮革・羊毛加工などの工業がある。ウラルの鉱山業者デミードフА.Демидов/A. Demidov(1678―1745)が、1730年代に金属精錬工場(銅、銀)をここに建設してから発達した町で、71年に市となった。1747~1917年の間は、ロシア帝室領地であった「アルタイ管区」の行政中心地となっていた。

[三上正利]

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