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アルトゥジウス Althusius, Johannes

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アルトゥジウス
Althusius, Johannes

[生]1557. ディーデンハウゼン
[没]1638. エムデン
ドイツの法学者,政治学者。 1581年までにケルンでアリストテレスを学び,のちバーゼルでローマ法を研究。主著『政治学』 Politica methodice digesta atque exemplis sacris et profanis illustrata (1603) において,契約説を中心とした社会,国家の構成を説明し,その限りではグロチウスやルソーに共通するが,カルバン派に特有の人民主権説,抵抗権の理論が展開され,王権の絶対主義に関するボーダンの教説とは鋭く対立した。また近代大陸法の法概念論の最も重要な先駆者でもある。

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世界大百科事典 第2版の解説

アルトゥジウス【Johannes Althusius】

1557‐1638
ドイツの法律家。北部ドイツの人。公的活動面ではヘルボルン大学の法律学の教授を数年,エムデン市の市法律顧問を三十数年つとめたが,研究・著述面では,とりわけ政治学ないし国家論の体系の構築につとめた。代表的著書《政治学Politica methodice digesta et exemplis sacris et profanis illustrati》(1603)は,カルバンの神学に立脚した自然法論,当時のドイツの身分制議会をふまえた代表の理論,当時のフランスのJ.ボーダンが君主に認めた主権を国民全体に帰属させる国民主権論によって特徴づけられている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アルトゥジウス
あるとぅじうす
Johannes Althusius
(1557―1638)

ドイツの法学者。ディーデンスハウゼンに生まれ、バーゼルおよびジュネーブに学ぶ。1586年ヘルボーン高等法院教授。1604年以後、死ぬまでエムデン市長。主著『政治学』Politica Methodice Digestaにおいて、社会契約、人民主権、抵抗権、政教分離、権力制限の理論などを主張し、近代政治学の先駆者として知られる。彼によれば、家族、市民団体、都市、州、国家の順に、小さな団体が契約を結ぶことによって、より大きな団体が形成される。国家の主権は人民にあり、君主による専制支配に際しては、これに抵抗する権利が人民に認められる。ラスキの多元的国家論にも影響を与えた。[津田晨吾]
『H・カメン著、成瀬治訳『寛容思想の系譜』(1970・平凡社) ▽津田晨吾著『アルトジウスの契約思想』(『社会契約説』所収・1977・新評論)』

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