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アレクサンドリア図書館 アレクサンドリアとしょかんLibrary of Alexandria

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アレクサンドリア図書館
アレクサンドリアとしょかん
Library of Alexandria

プトレマイオス朝およびローマ帝国時代に,エジプトのアレクサンドリア市にあった古典古代における有数の図書館アレクサンドロス3世 (大王) により町が建設されてまもなく,プトレマイオス1世ソテル (在位前 323~285) が学問,文化を奨励し,地中海世界の著名な学者や詩人を招いて「学園 (ムセイオン) 」を設立したが,その際,付属の研究施設として造られた。蔵書数は 10万巻とも 70万巻ともいわれ,館長にはゼノドトスエラトステネスビザンチウムアリストファネスアリスタルコスのような言語学,文献学の大家が就任した。前 48~47年のアレクサンドリア戦争のとき,図書館は焼け落ちたが,のちにローマの政治家 M.アントニウスペルガモンの蔵書 20万巻をクレオパトラに贈り復旧した。しかし3世紀後半頃から次第に破壊され,ローマ皇帝テオドシウス1世治下の 391年にはキリスト教徒の手によって破壊されてしまった。アラビア人が 641年にこの地を占領したときにはすでになく,現在ではかつてあった正確な位置も不明である。

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世界大百科事典 第2版の解説

アレクサンドリアとしょかん【アレクサンドリア図書館】

古代世界最大の規模を誇った図書館(ビブリオテケ)。エジプトのアレクサンドリアをヘレニズム時代最大の学問中心地たらしめたのは学府ムセイオンとこの図書館であった。ムセイオンとともに王宮内にあったとも,ブルケイオン区にあったとも伝えられている。創建者はプトレマイオス2世フィラデルフォス。のちやや離れたセラピス神殿(セラペイオン)に分館が設けられた。蔵書数は10万巻,50万巻,70万巻,90万巻と諸説あって定かでない。

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大辞林 第三版の解説

アレクサンドリアとしょかん【アレクサンドリア図書館】

紀元前三世紀初め、プトレマイオス朝によりアレクサンドリアに建てられた図書館。古代最大の図書館とされ、ヘレニズムの学問研究に大きな役割を担った。

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図書館情報学用語辞典の解説

アレクサンドリア図書館

紀元前3世紀初頭,プトレマイオス朝エジプトの国王によって首都アレクサンドリアに作られた図書館.古代ギリシャの文献を核に一大コレクションを形成,姉妹機関ムセイオンとともに,ヘレニズム文化の成果を集大成し,言語学,医学などの諸学の発展に寄与した.蔵書は著者名などに基づく分類により管理されていたとされ,カリマコス(Callimachus 前305?-前240?)により解題書誌『ピナケス』も作成された.カエサル(Gaius Julius Caesar 前100-前44)により図書館主要部が焼かれた後,これを異教の施設とみなすキリスト教勢力により4世紀末に破壊された.なお,ユネスコの後援のもとに,新アレクサンドリア図書館(Bibliotheca Alexandrina)が2002年に開館した.

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世界大百科事典内のアレクサンドリア図書館の言及

【アリスタルコス[サモトラケの]】より

…サモトラケ島の生れで,ビュザンティオンのアリストファネスの弟子。アレクサンドリア図書館長,プトレマイオス7世の教育係を経て,8世の即位とともにキプロスに去り,その地で死ぬ。文法,語源学,正書法,文献批判の分野で功績が大。…

【アリストファネス】より

…古代ギリシア,アッティカ古喜劇の三大作家のひとり。そして,このアッティカ古喜劇という世界の文学史のなかできわめて特異な場所を占める文芸分野の完成者であり,またその死の証人でもある。彼の創作した喜劇は,20歳前の作と伝えられる《宴の人々(ダイタレス)》(前427)から,《福の神(プルトス)》(前388)に至るまで44編に及ぶと伝えられているが,そのうちの11編,すなわち《アカルナイの人々》(前425),《騎士》(前424),《》(前423),《蜂》(前422),《平和》(前421),《》(前414),《女の平和》《テスモフォリアを祝う女たち》(ともに前411),《蛙》(前405),《女の議会》(前392),《福の神》はほぼ完全な形で残っており,そのすべては邦訳によっても読むことができる。…

【ゼノドトス】より

…文法家フィレタスPhilētasの弟子。プトレマイオス2世によりアレクサンドリア図書館の初代館長に任ぜられ,アイトリアのアレクサンドロス,リュコフロンらとともに各地から集められた巻本を整理分類し,テキストの校訂を行う。とくにホメロス,ヘシオドス,アナクレオン,ピンダロスを研究し,ホメロスの《小辞典》や《外国語辞典》などを著す。…

【図書館】より

…デメトリオスは,アリストテレスの文庫をモデルに,いやしくも国王の威光と名声を後世に残すには,図書館と博物館を建設するにしくはないと王に奏上したと伝えられる。ムセイオンと並んでこのアレクサンドリア図書館では学術の花が咲き,数学,天文学,文献学など多くの学問が栄え,アレクサンドリアはいわゆるヘレニズム文化の中心都市となった。後2世紀の医者ガレノスの述べるところによると,アレクサンドリアに入港するすべての船が積荷としてもつ書物のいっさいについてそのコピーをとらせ,原本をこの図書館に納めさせたという。…

【プトレマイオス王国】より

…一見煩雑なこの制度は,国家が最少の出費で確実な収入を得ることができるように考え出されたものである。 文化面ではアレクサンドリアに建てられたムセイオンが,その大規模な図書館(アレクサンドリア図書館)とともにヘレニズム時代を代表する学芸の中心となり,とくに文献学,自然科学の分野に優れた学者が輩出した。しかしギリシア・ヘレニズム文化は征服者のマケドニア人,ギリシア人に影響を与えただけで,エジプト人の間にはほとんど浸透しなかった。…

※「アレクサンドリア図書館」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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