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アンダマン諸島 アンダマンしょとうAndaman Islands

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アンダマン諸島
アンダマンしょとう
Andaman Islands

ベンガル湾東部,北緯 10°~14°,東経 92°~94°にかけて南北に連なるインドの島群。ニコバル諸島とともにアンダマン・ニコバル連邦直轄地を構成。 300以上の島々から成り,ノースアンダマン,ミドルアンダマン,サウスアンダマン (グレートアンダマン諸島) およびダンカン水道をへだてて南にあるリトルアンダマンの4島が主島。南方にはテンディグリー海峡をへだててニコバル諸島が連なる。ラカイン山地からスマトラ,ジャワへ続く山地帯の一部をなし,ノース,ミドル,サウスの各アンダマン島は丘陵性で,最高点はノースアンダマン島のサドルピーク (732m) 。常に高温で,南西季節風の期間には降雨がきわめて多い。インド,ビルマ (現ミャンマー) 間の貿易船により,早くから存在が知られていた。 1789年,最初の流刑囚がベンガルから送られ,1857年から第2次世界大戦まではサウスアンダマン島がイギリスの本格的流刑地となった。 1942年から3年間日本軍が占領。 1950年代には本土,ビルマ,東パキスタン (現バングラデシュ) からの避難民が流入し,密林を切り開いて入植した。木材,合板,マッチ用材,コプラおよびわずかなゴムが本土へ送られる。先住民はニグロイド系の狩猟民であるが,その数は少い。総面積 6408km2。人口 24万 89 (1991) 。

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大辞林 第三版の解説

アンダマンしょとう【アンダマン諸島】

〔Andaman〕 ベンガル湾東部を南北に連なる諸島。インド領。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アンダマン諸島
あんだまんしょとう
Andaman Islands

ベンガル湾南東部、ミャンマーのネグレイス岬の南に位置する弧状列島。204島からなる。面積6475平方キロメートル、人口24万0089(1991)。北アンダマン、中アンダマン、南アンダマンの連続する3島が大きく、大アンダマン諸島とよばれる。アルプス‐ヒマラヤ造山帯の一部をなし、北アンダマンのサドルピーク山(732メートル)をはじめ、中アンダマンのダイアボロ山(511メートル)など、島の地形はかなり険しい。年平均気温は23~30℃、年降水量2500ミリメートル以上で、常緑樹を主体とするジャングルが島の80%を覆い、海岸はサンゴ礁に囲まれマングローブが茂る。アンダマン紅木をはじめ各種の木材やコプラ、ココナッツが主要な輸出品で、食糧はほとんど輸入に頼っている。近年はマッチの製造も行われるようになった。
 18世紀からイギリスの流刑植民地、第二次世界大戦中は日本軍の占領下にあり、1950年アンダマン・ニコバル諸島としてインド中央政府の直轄地となった。南アンダマンのポート・ブレアに行政理事官が駐在する。先住民は人口のごく一部を占めるにすぎず、大部分は流刑者や、印パ分離(1947)のとき東パキスタンから移住してきたヒンドゥー教徒の子孫である。[林 正久]

先住民

黒色の肌、縮れた髪、140センチメートル程度の低い身長などの特徴から、マレー半島のセマン、フィリピン北部のアエタとともに、ネグリトと総称されることもある。人口は、1870年推計の約1000人から、外国人の持ち込んだ病気により減少を続けている。1970年の推計で600人程度の住民がいたとされる。19世紀にイギリスの流刑地として利用され始めたが、それ以前は、周囲から長期間(おそらく数千年間)、孤立して生活をしてきたことが推察されており、その言語であるアンダマン語の系統も不明である。サウス島のジャラワ、リトル・アンダマン島のオンゲなどのほか、約10の民族が住んでいた。人類学者のラドクリフ・ブラウンが調査を行い、ここでの調査から機能主義を創始したことで有名である。狩猟、採集を生業とし、農耕は行わない。海岸か小川の近くに住み、豊富な海産資源を利用する。魚、ウミガメ、カニ、軟体動物などを、網や槍、銛(もり)などを用いてとる。丸太製のカヌーを利用して沖に出る場合もある。森林では果実、木の実の採集や、唯一の家畜であるイヌを使った野ブタ狩り、その他小動物の狩りを行う。発火法を知らなかった民族として世界でも珍しい例であり、落雷などで得た火を小屋の中に保存していた。社会組織の基本は親族関係であり、もっとも重要な社会単位は、数家族からなる集団(バンド)である。社会的な階層は存在せず、権威をもつ役職や首長などは存在しない。各家族はシュロの葉で葺(ふ)いた小屋を建て、広場を囲んで数家族が円形に位置し、村をつくる。顔や身体に複雑な模様を描くことで知られており、さまざまな色の粘土が使われる。死者の霊の存在を信じ、霊が住民に危害を及ぼしたり、援助したりするとされ、これはシャーマンの行為によって左右されると信じられている。ただし、以上のような伝統的生活様式を行っている住民は現在では非常に少ない。[豊田由貴夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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