コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

アードラー Alfred Adler

6件 の用語解説(アードラーの意味・用語解説を検索)

大辞林 第三版の解説

アードラー【Alfred Adler】

1870~1937) オーストリアの精神分析学者。人間行動の根源を権力への意志あるいは優越への欲求に置き、それが満たされないことに基づく劣等感や補償作用を重視した。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

アードラー

オーストリアの精神医学者,心理学者。初めフロイト派に属したが,性を重視するその学説に反対し,優越欲求(権力意志)を人間活動の中心におき,自我を,無力感・劣等感とこの優越欲求との抗争の場と主張した。
→関連項目補償(心理)劣等感

アードラー

オーストリア・マルクス主義の代表的理論家,社会学者,ウィーン大学教授。マルクス主義カント哲学の総合を行う。一方,オーストリア社会民主党幹部として活躍。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

アードラー【Alfred Adler】

1870‐1937
ウィーン生れの精神科医。1902年にS.フロイトの《夢判断》の書評をしたのが機縁で,フロイトの最初期の弟子の一人となり,高く評価されていた。幼時からくる病や事故に遭ったりして身体障害を経験し,そのため発奮して医師になった。身体器官の劣等性に興味をもち,人間には必ず形態的ないし機能的に劣った部分があることを見いだし,すべての人間に普遍的に劣等感が存在すると考えるようになった。そして,《器官劣等性の研究》(1907)の中で,過去の性的外傷体験を重視するフロイトの説に反対して,目的論的な立場から,自己の器官の劣等性に由来する劣等感と,それを補償しようとする〈権力への意志〉を重視した。

アードラー【Max Adler】

1873‐1937
オーストリア社会民主党の指導者で社会学者。ウィーン大学で法律を学び,1896年学位取得後,弁護士を開業。1920年,社会学と社会主義理論の分野で教授資格を取得し,ウィーン大学社会学教授。20‐23年,社会民主党代議士。いわゆるオーストリア・マルクス主義の代表的理論家であり,党中央機関誌《闘争》の編集にたずさわった。カント哲学とマルクス主義弁証法にもとづいて,近代的・批判的社会学の確立を追求した。【酒井 晨史】

アードラー【Viktor Adler】

1852‐1918
オーストリア社会民主党の創設者。医学を学び,当初ドイツ民族派の運動に関心を寄せ,1882年のリンツ綱領の作成に参画した。翌年,イギリス,ドイツへの労働事情視察旅行でベーベルエンゲルスと親交を結び,その影響で社会民主主義者になる。89年初頭,ハインフェルトの党大会で社会主義的傾向のグループを統一してオーストリア社会民主党を創設。同年,党機関紙《アルバイター・ツァイトゥング》を創刊。1905年より下院議員。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

世界大百科事典内のアードラーの言及

【精神分析】より

…またドイツ語圏だけでなくアメリカにも急速に受け入れられ,31年にはニューヨーク,シカゴにも学会が開かれた。しかし,そのころまでには,はじめフロイトの弟子ないし賛同者であった者のなかから,A.アードラーやユングがフロイトと見解を異にして離れ去り,それぞれ独自の無意識探求の道に進み,また20年代はじめにはランクO.Rank(1844‐1939),シュテーケルW.Stekel(1868‐1940),S.フェレンツィ,W.ライヒらも,しだいにそれぞれの見解を発展させた。この間,創始者のフロイト自身も,精神分析を自我分析や文化・社会理論に拡大する一方,無意識の第一義性や幼児性欲(およびエディプス・コンプレクス)の承認を正統派の要件としたから,精神分析運動には正統派と修正派の争いが生まれた。…

【補償】より

…人間の適応のための心的機制の一つ。もともとA.アードラーによって特に重視された概念である。アードラーは人間がすべて劣等感コンプレクスをもっていると考えるが,それを克服する上で,補償の心理機制が働くと主張した。…

【劣等感】より

…自己の欠陥,弱点等を意識し,自分が他の人よりも劣っていると感じる否定的な感情。A.アードラーは,人間は劣等感を持っているからこそ,それを補うために努力し,それを通じて人格も作られ,人類も進歩すると,その肯定的な役割をのべた。大やけどの傷痕に対する劣等感を克服して世界的な学者となった野口英世,吃音(きつおん)を克服して雄弁家となったデモステネスらをその例としてあげることができる。…

※「アードラー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

アードラーの関連キーワードウィーン学派スピッツモレノ精神科精神科医精神科学療法捜査段階の精神鑑定浜田晋フュルスト,パウル ヴァルターフェダーン

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone