インボイス(読み)いんぼいす(その他表記)invoice

翻訳|invoice

デジタル大辞泉 「インボイス」の意味・読み・例文・類語

インボイス(invoice)

販売した商品やサービスの品名数量金額などの明細記載した書類。売り手が買い手に対して発行するもので、送り状請求書納品書などの役割を果たす。
消費税複数税率を導入している国の多くで採用されている請求書の形式。適用税率や税額の記載を義務付けたもので、納税額計算が容易に行える利点がある。→インボイス方式

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共同通信ニュース用語解説 「インボイス」の解説

インボイス(適格請求書)

2019年10月に消費税が10%と8%の複数税率となったことに対応した請求書類。請求書や納品書、領収書レシートなどの形で、下請けの業務や商品納入などを受注した事業者が、発注元の事業者に対して発行する。税率ごとに区分した消費税額などを明記して、納税額を正確に計算できるようにする。発行するには事前に税務署に登録する必要がある。登録すれば、これまで消費税を納めなくてよい「免税事業者」だった零細事業者も「課税事業者」となり、税負担が生じる。

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精選版 日本国語大辞典 「インボイス」の意味・読み・例文・類語

インボイス

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] invoice ) 荷送り人が発送貨物の詳細などを記入して荷受け人に送付する書類。仕切り書。送り状。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「インボイス」の意味・わかりやすい解説

インボイス(商業送り状)
いんぼいす
invoice

送り状と訳されることもあるが、通常そのまま用いられることが多い。一般には商業インボイス(送り状)をさし、内国用の送り状とは区別される。外国貿易において商品発送の際、荷主(売り主)が荷受人(買い主)に対し作成する送貨の明細書で、出荷案内書、価格計算書でもある。その内容は、商品名、数量、価格、出荷地、仕向地、荷送人名、荷受人名などのほか、船積日、船名、契約した保険金額などの諸条件、荷為替(にがわせ)取組銀行名など、輸入上必要とされる事項はできるだけ記載される。インボイスは買い主にとって輸入仕切書の役割を果たし、ときとして売買当事者あるいは第三者との間に紛争が生じた場合の立証資料ともなる。また、輸入通関にも必要な書類で、輸入申告書に添えて税関に提出し、輸入関税の課税資料となる関税法上の仕入書でもある。

 なお、商業インボイスのほか、輸出国駐在の輸入国領事が証明する領事インボイスconsular invoiceや、輸入国税関用の税関インボイスcustoms invoiceがある。

[鳥谷剛三]


インボイス(税額票)
いんぼいす

適格請求書

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知恵蔵mini 「インボイス」の解説

インボイス

貿易商品の流通過程で発行する書類で、送り状・納品明細書・請求書などの役割を果たすもののこと。特に、個別の品目ごとに税率・税額を明記する税額票のこと。後者の意味のインボイスを導入することによって、事業者による不正の防止や消費税が支払われずに残る「益税」を減らす効果が期待できる。2015年12月3日、自民、公明両党による与党税制協議会が、17年4月の軽減税率導入に伴う経理方式としてのインボイスの導入時期を21年4月とすることで合意した。17年4月からインボイス導入までの期間は、現行の書面で軽減対象品目に目印を付けるだけの簡易な方法が認められる。

(2015-12-4)

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「インボイス」の解説

インボイス

貿易用語で、納品書、送り状の意。発送する荷物の中味を英文で説明する書類のことをいう。貨物通関手続きには不可欠な書類で、商品の発送や納品明細書、請求書などの役割を果たす。海外へ発送する荷物にはすべてこのインボイスをつけなければならない。具体的には、荷送人が発送貨荷物の品名・数量・価格・代金の支払い方法、その他売買・船積み・保険に関する事項などを記すことで、荷受人に送付する明細書となる。商品を発送するときに一緒に添付し、出荷時の商品明細書、価格計算書、請求書などの役割を果たす。

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百科事典マイペディア 「インボイス」の意味・わかりやすい解説

インボイス

送り状。船荷証券,海上保険証券などとともに重要な船積み書類の一つで,売買契約の条件を履行したことを売主が買主に証明した書類。取引貨物の明細書ならびに計算書で,手形金額,保険価額算定の基礎となり,輸入貨物の通関に必要。貿易上のインボイスは商用インボイスと公用インボイスの二つに大別できる。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「インボイス」の解説

インボイス

正式社名「株式会社インボイス」。英文社名「INVOICE INC.」。情報・通信業。平成4年(1992)「ゼネラル通信工業株式会社」設立。同13年(2001)現在の社名に変更。本社は東京都港区芝。企業向け通信料金一括請求サービス。業界最大手。集合住宅への常時接続回線導入事業も手がける。東京証券取引所第1部旧上場。平成23年(2011)MBOにより上場廃止。

出典 講談社日本の企業がわかる事典2014-2015について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「インボイス」の意味・わかりやすい解説

インボイス
invoice

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インボイス」の意味・わかりやすい解説

インボイス

送り状」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のインボイスの言及

【運送状】より

…運送契約において,荷送人が運送人の請求に応じて交付する書類であり(商法570条1項),インボイスinvoice,送り状,仕切書,納品書ともいわれる。運送品とともに到達地に送付され,荷受人が運送品の同一性を検査し,その運送に関する権利義務の関係を明らかにするために利用される。…

【貿易】より

…国際貿易において頻繁に用いられる貿易条件の用語(たとえばFOB,CIF,C&F,FASなど)について,その統一的解釈を図るため国際商業会議所が制定した国際的ルール。 インボイスinvoice送状のこと。船積書類の一つで,通常,商業送状(commercial invoice)を指し,売手である輸出業者が輸入業者あてに作成する積出貨物の明細書で,商品名,数量,単価(FOB,CIFなどの条件も),金額などに加え,荷印,梱包数,船名,船積日,船積地,仕向地など貨物の船積みに関する事項も記載される。…

※「インボイス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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