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ウンルー ウンルーUnruh, Fritz von

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ウンルー
Unruh, Fritz von

[生]1885.5.10. コブレンツ
[没]1970.11.28. フランクフルト近郊ディーツ
ドイツの劇作家。将軍の家に生れ,皇太子とともに幼年学校で教育を受け,第1次世界大戦に従軍。このときの体験がもとで,反戦主義者になった。 1932年アメリカに帰化。代表作『将校たち』 Offiziere (1911) ,『プロシアの王子ルイ・フェルディナント』 Louis Ferdinand,Prinz von Preussen (13) ,『一族』 Ein Geschlecht (16) 。

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世界大百科事典 第2版の解説

ウンルー【Fritz von Unruh】

1885‐1970
ドイツの劇作家,小説家。コブレンツに将軍の子として生まれ,第1次大戦には将校として参加,それを転機に熱烈な平和主義者に変わった。初期の《プロイセンの王子ルイ・フェルディナント》(1913)などでは,クライストばりの筆致で,軍人精神を謳歌するような戯曲を書いたが,悲劇《一族》(1917)や《広場》(1920)では,戦争の悲惨さを告発し,宗教や親などの権威を問い直すことにより人類愛をうたい上げ,表現主義作家として名をなした。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ウンルー
うんるー
Fritz von Unruh
(1885―1970)

ドイツの劇作家。プロイセンの軍人貴族の家系の出身で、皇帝の王子たちとともに教育を受け、槍(そう)騎兵将校として第一次世界大戦に従軍したが、熱烈な平和主義者に転向した。家柄の似たクライストによく比較されるが、表現主義的な『士官』(1910)、『決定の前』(1915。クライスト賞)は、服従や規律を人間的な立場から批判した作品である。抽象的な手法で戦争の悲惨を訴えた『一族』(1918初演)は、人道的な反戦劇として表現主義の代表作となった。戦後、階級闘争が激しくなると、彼の理想主義的人道主義はしだいに力を失った。『王子ルイ・フェルディナンド』『ボナパルテ』、音楽劇『フェア』などを発表、1932年にアメリカに亡命。52年帰国後も『ウィルヘルムス・フォン・オラーニェン』(1953)、喜劇『ビスマルク』などを書いたが、もはやほとんど反響がなかった。[岩淵達治]

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世界大百科事典内のウンルーの言及

【表現主義】より

…台詞が音に還元される〈絶叫劇Schreidrama〉を書いたのは第1次大戦で戦死したA.シュトラムである。戦争が末期に近づくと,平和的・反戦的傾向を示すウンルーFritz von Unruh(1885‐1970)の《一族Ein Geschlecht》や砲塔に閉じこめられた水兵を描くゲーリングReinhard Göring(1887‐1936)の《海戦Seeschlacht》(1917)などが現れる(なお,ゲーリングの《海戦》は創立当初の築地小劇場でとりあげられ,当時の日本の新劇界に大きな影響を与えたといわれる)。すでに第1次大戦中からマンハイム,フランクフルト,ハンブルクなどで表現主義劇が多く舞台に登場するようになり,ベルリンでもM.ラインハルトが〈若いドイツ〉というスタジオ上演を開始した。…

【表現主義】より

…台詞が音に還元される〈絶叫劇Schreidrama〉を書いたのは第1次大戦で戦死したA.シュトラムである。戦争が末期に近づくと,平和的・反戦的傾向を示すウンルーFritz von Unruh(1885‐1970)の《一族Ein Geschlecht》や砲塔に閉じこめられた水兵を描くゲーリングReinhard Göring(1887‐1936)の《海戦Seeschlacht》(1917)などが現れる(なお,ゲーリングの《海戦》は創立当初の築地小劇場でとりあげられ,当時の日本の新劇界に大きな影響を与えたといわれる)。すでに第1次大戦中からマンハイム,フランクフルト,ハンブルクなどで表現主義劇が多く舞台に登場するようになり,ベルリンでもM.ラインハルトが〈若いドイツ〉というスタジオ上演を開始した。…

※「ウンルー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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