エコー
〘名〙 (echo)
② ある
発音体から出た音が
壁面で反射し、発音体の音が無くなっても残る響きのこと。残響。特に、
エコーマシンで人工的に作られた残響。
※NHK放送楽屋ばなし(1951)〈藤井一市〉二「りっぱに機械的にエコーが出るようになりました」
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デジタル大辞泉
「エコー」の意味・読み・例文・類語
エコー【Echo】[曲名]
ハイドンの交響曲第38番ハ長調の通称。1769年作曲。第2楽章で第1バイオリンと第2バイオリンによる、エコーのような掛け合いが現れる。こだま。
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エコー
Ēchō
ギリシア神話の森のニンフ。その名は〈山彦〉の意。オウィディウスの《転身物語》によれば,彼女は女神ヘラが夫ゼウスの浮気の現場を押さえるのを何度も妨害したため,ヘラによってみずから発言する能力を奪われ,耳にした他人のことばを繰り返すだけの身にされた。その後,彼女は美少年ナルキッソスに恋したが,顧みられなかったので,憔悴(しようすい)のあまり身はやせ細り,ついには声だけになったという。
執筆者:水谷 智洋
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エコー
ギリシア神話の森のニンフ。〈こだま〉〈山彦〉の意。女神ヘラによって発話能力を奪われ,他人のことばを繰り返すだけの身にされたのち,美少年ナルキッソスに失恋し憔悴(しょうすい)して姿がうせ,声のみ残ったという。
→関連項目転身物語|ニンフ
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エコー
Echō
ギリシア神話のこだまの女精。もとは森に住むニンフだったが,おしゃべりだったためヘラの怒りを買い,他人の言葉を繰返すだけで,自分からは何も話しかけることができないようにされてしまった。そのためやがて美男子ナルキッソスに恋した彼女は,胸の思いを彼に何も伝えることができずに捨てられ,悲しみのあまりやせ細って,しまいに身体のない声だけの存在になってしまったという。
エコー
Project Echo
アメリカが 1960,64年に打上げた気球型の人工衛星。アルミニウムの薄膜でおおわれたプラスチックの気球を折りたたんで打上げ,軌道に乗ってからふくらませて,地上から発射された超短波を反射する。受動型の通信実験に用いられた。
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エコー
「超音波検査」とも呼ばれます。弱い超音波を体に当てて、臓器や組織にぶつかってできる反射波を画像化することによって診断します。放射線を使わないので、人体に無害で、検査中も刺激を感じることの少ない検査方法です。
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エコー〔曲名〕
オーストリアの作曲家ヨーゼフ・ハイドンの交響曲第38番(1769頃)。原題《Echo》。名称は第2楽章で第一ヴァイオリンと第二ヴァイオリンの間にこだま(エコー)のようなフレーズが現れることに由来する。
エコー〔タバコ〕
JTが製造、販売するタバコのブランド、また、その商品名。1968年8月、販売開始。タール15mg、ニコチン1.0mg、20本入り。
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世界大百科事典(旧版)内のエコーの言及
【山彦】より
…大気中を伝わる音波が固体面によって反射され,音源の方向に戻って来る現象。こだま,エコーともいう。一般には野外で音波が山体,崖,木立,家屋など大規模な地物で反射して来る場合にいい,室内で起こる同種の現象は[反響](場合によっては[残響])と呼ぶ。…
※「エコー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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