オフィスオートメーション(英語表記)office automation

デジタル大辞泉 の解説

オフィス‐オートメーション(office automation)

コンピューター・コピー機・ファクシミリなどを利用して事務の省力化を図り、必要情報を即時に使用したり送受信したりできるようにすること。また、そのシステムOA

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 の解説

オフィス‐オートメーション

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] office automation ) (官庁・会社などの)事務部門に、コンピュータなど種々の情報機器を配置し、機器で代替可能な部分を自動化して、事務処理の効率化を図ること。OA。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 の解説

オフィス・オートメーション
office automation

略してOAという表現が1980年ころから使われはじめ,現在では日常用語となっている。オフィスオートメーションの言葉自体は1950年代末にアメリカで使用されている。当時はファクトリー・オートメーション(FA)が進行しつつあり,コンピューターの事務処理への適用がこれと対比的に扱われてオフィス・オートメーションとなった。しかし50年代から70年代中ごろまでのコンピューターの事務面への適用は,定型化されたデータ処理を中心とするもので,オフィス全体の仕事にわたるものではなかった。これに対し80年代のOAは,電子工学の著しい発展と組織環境システムの見直しという背景もとに,オフィス・システム全体の効率化・機動化を推進することを目的としている。したがってオフィスで行われる作業や活動がすべてその効率化,機動化の検討対象となる。さらに,オフィスの機能を拡張して考えられるオフィスの新システムも包含される。

 OAはまた,オフィスを一つの情報空間とみなし,より情報化された機能と空間のオフィスとして再構成することを目指す。使用される技術は,情報技術,組織技術,システム技術等であり,特徴的には,多様化した情報媒体と複合化したコミュニケーション・システムに表れ,組織的には集中側面と分散側面が並立する。機器としてはパーソナル・コンピューター(パソコン),オフィス・コンピューター(オフコン),ワードプロセッサー(ワープロ,WP),ファクシミリ(FAX),複写機,コンピューター端末等があり,ワークステーションが発達する。光通信など先端技術の活用が盛んなのも,このオフィス・システムの特色である。機器のレベルとOAシステム設計の考え方で,オフィス空間の一部分は,完全自動化もしくは無人化される。これは自動オフィスと呼ばれる。

 OAブームは80年くらいまでは言葉が先行し,実態が伴わないきらいもあったが,81年前後から産業界は急速にコンピューターを中心とするOA志向を強めた。最も数の多いパソコンをはじめ,オフコン,日本語ワープロの各企業の保有台数は急増した。またこうしたOA機器の導入の進展につれて,通信回線でつないだネットワーク化も急速に進んでいる。82年10月にデータ通信回線の第2次開放が実施されたことは,こうした動きに一段と拍車をかけている。電電公社(現NTT)によるデジタルデータ交換ネットワーク(DDX)の利用も急増している。またVAN(付加価値通信網)の利用も今後進むものと予測される。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア の解説

オフィス・オートメーション

通称OA。オフィス・コンピューター,ファクシミリ,ワードプロセッサー,複写機,光ディスク機器などを導入する事務の機械化のこと。当初は,事務機械化が主であったが,最近は,経営およびオフィス全体を対象とする。1980年代に出現。オフィスの作業をコンピューター,ネットワーク,OA機器によりLANデータベースを構築することによって合理化し,生産性,創造性をあげて,経営の効率化をめざす。
→関連項目オートメーション事務機械

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 の解説

オフィスオートメーション

オートメーション」のページをご覧ください。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のオフィスオートメーションの言及

【オートメーション】より

…また各事業所の設備を電話線でつないでネットワークを形成することも容易である。こうした形の事務機械化や情報処理ネットワークを工場との対比でオフィス・オートメーションとかビジネス・オートメーションとか呼ぶことが流行しているが,前項と同じく時代の流れに沿った用語法であり,厳密なものではない。
[オートメーションの社会的影響]
 オートメーションは,たとえ一部分の工程に適用される場合であっても,生産過程における人間の役割の排除をその本質とするものであるから,当然人間の労働のありかたと,労働を基礎とした人間の社会生活のありかたに大きな影響を与えるものであり,初期からその問題をめぐって,はげしい議論がたたかわされた。…

※「オフィスオートメーション」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」