オモダカ

百科事典マイペディアの解説

オモダカ

オモダカ科の水生の多年草。日本全土,東南アジアに分布し,水田や浅い池にはえる。葉は根生し,やじり形で柄が長い。夏〜秋に,高さ50cm内外の花茎を直立し,径1.5〜2cmの白色の3弁花を輪生する。花序の上部は雄花で多数のおしべがあり,下部には雌花がついて多数のめしべが平たい球形に密集する。変種のクワイが食用として栽培される。三つ葉のオモダカに花をあしらった紋章があり,沢瀉の字を当てる。古くから模様として用いられ,立沢瀉水沢瀉など数十種に及ぶ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オモダカ
おもだか / 面高
[学]Sagittaria trifolia L.

オモダカ科の多年草。葉は根元から叢生(そうせい)し、葉柄は30~70センチメートル、葉身の頂片は披針(ひしん)形状卵形で、長さ10~15センチメートル、側片は基部から開き長楕円(ちょうだえん)状披針形、長さ10~20センチメートル、先端は鋭くとがる。オモダカの名は、矢じり形をした葉身の形が人の顔に似ることに由来する。花期は6~10月、葉間から高さ20~80センチメートルの花茎を直立し、上方に3~5輪生の総状または複総状円錐(えんすい)花序をつくり、一日花を開く。上方は雄花、下方は雌花で、花弁3枚、円形白色で径約8ミリメートル、雄しべ多数。心皮は多数で、花期後、平球状の痩果(そうか)内に、長さ約1ミリメートル、扁平(へんぺい)な三角形の無胚乳(はいにゅう)種子をつくる。種子または塊茎で越冬する。温帯から寒帯の池沼の水辺や水田に抽水して自生する。特徴のある葉は、花とともに図案化され、衣服の文様に用いられ、家紋(沢瀉(おもだか)紋)にもされている。[大滝末男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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