オルレアン(公家)(読み)オルレアン[こうけ](英語表記)Orléans, Ducs d'

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オルレアン(公家)」の意味・わかりやすい解説

オルレアン(公家)
オルレアン[こうけ]
Orléans, Ducs d'

フランスのバロア,ブルボン王家の流れをくむ名門の諸侯。4家系がある。 (1) バロア朝初代のフランス王フィリップ6世とジャンヌ・ド・ブルゴーニュ妃の第5子フィリップ1世は,父王からオルレアン公領とバロア伯領をアパナージュ (国王親族封) として受け,オルレアン公となった (1344) が,嫡出子なく1代で終る (75) 。 (2) フランス王シャルル5世とジャンヌ・ド・ブルボン妃の次子ルイ (→オルレアン公ルイ ) を筆頭とする公家系。ルイはブルゴーニュ公ジャン (無畏公)の一味にパリで暗殺された (07) 。この家系ではアルマニャック派詩人シャルル (→シャルル・ドルレアン ) ,その子のフランス王ルイ 12世が有名。 (3) フランス王アンリ4世とマリ・ド・メディシス妃の第3子ガストン (→オルレアン公ガストン ) は,1626年オルレアン公領,シャルトル公領をアパナージュとして受けたが1代で終る。 (4) フランス王ルイ 13世とアンヌ・ドートリッシュ妃の次子フィリップ1世 (→オルレアン公フィリップ1世 ) に始る。前出のガストンの死 (1660) とともにオルレアン公と呼ばれた。その子フィリップ2世 (→オルレアン公フィリップ ) はルイ 15世幼年期の摂政ルイ・フィリップ・ジョゼフ (→オルレアン公ルイ・フィリップ・ジョゼフ ) は自由主義派の王族として,フランス革命参加,その子ルイ・フィリップにいたり最後のフランス王位 (30~48) についた。

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