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オレオピテクス オレオピテクスOreopithecus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

オレオピテクス
Oreopithecus

イタリアの鮮新世の地層から出土した化石霊長類。全身骨格が見つかっている。骨盤の幅が広いこと,犬歯の小さいことなどヒトに近い特徴があるため,一時ヒトの祖先ではないかと問題にされた。歯の形などから現在では類人猿の一種であって,ヒトとの直接のつながりはないとされている。このような古い時代にもヒト的な適応が起りえた証拠とみる見方もある。

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百科事典マイペディアの解説

オレオピテクス

第三紀中新世後期に生息した化石類人猿。1959年イタリア西海岸トスカナ地方の褐炭坑で完全な骨格を発掘体格や脳容積はチンパンジーに近いが,顔面突出や歯列・骨盤の形などはヒトに近いため,ヒトの方向への進化の線上にある動物とみなされたこともある。

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世界大百科事典 第2版の解説

オレオピテクス【Oreopithecus】

1872年にP.ジェルベは,イタリアのトスカナ地方にあるバンボリBamboli山の中新世後期の褐炭層から,ほぼ完全な下顎骨を発見し,オレオピテクス・バンボリイと命名して報告した。この下顎体の特徴は,オナガザル類や類人猿とも違っており,また第1小臼歯(P3)は2咬頭性で,むしろ人類的である。それゆえ,オレオピテクスをオナガザル類と類人猿を結ぶ生物とみなす人もいたが,ヒュルツェラーは人類の祖先であると考えた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オレオピテクス
おれおぴてくす
Oreopithecus

化石類人猿の一種。1872年にイタリアのトスカナ地方の炭鉱で発見された下顎骨(かがくこつ)破片に対してこのように命名された。「山のサル」の意。その分類学上の位置については発見当時から諸説があったが、1950年代にヒュルツェラーJ. Hrzelerが、その歯の特徴からこれを人類の祖先とみなし、諸方の注目をひいた。58年にトスカナ地方の炭鉱地下200メートルより全身骨格が発見され、検討された結果、ヒト上科には属するが、オランウータン科やヒト科とは別個の科を形成する絶滅種とみなされた。これらの標本の年代は第三紀中新世後期もしくは鮮新世前期である。四足歩行主体だが、前肢でぶら下がり移動する腕渡りの能力もある程度有していたらしい。体はチンパンジーぐらいの大きさであったが、脳はその半分程度とみられている。[香原志勢]

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世界大百科事典内のオレオピテクスの言及

【霊長類】より

…中新世から鮮新世にかけては高等霊長類の適応放散の時代で,コロンビアの中新世の地層からはホムンクルスHomunculusなど新世界ザルの化石資料が増え,ヨーロッパからアフリカにかけてはドリコピテクスDolichopithecus,メソピテクスMesopithecusなどのオナガザル科の化石が知られている。また,ヨーロッパではテナガザルの祖型と考えられているプリオピテクスPliopithecusが,イタリアからはオレオピテクスOreopithecusの完全な化石が発見されているし,プロコンスルProconsul,ドリオピテクスDryopithecus,ラマピテクスRamapithecus,ギガントピテクスGigantopithecusなどの現生類人猿やヒトに近縁な化石がアフロ・ユーラシア各地で発見されている。そして鮮新世後半のアウストラロピテクスAustralopithecus,さらに洪積世の原人ホモ・エレクトゥスHomo erectusへとつながっていくのである。…

【霊長類】より

…漸新世は霊長類化石の乏しい時代であるが,エジプトのファユウムでは多彩な化石が出土しており,その一つ一つは原始原猿類と真猿類をつなぐ重要な意味をもつものである。ショウジョウ科のエジプトピテクスAegyptopithecus,オレオピテクス科OreopithecidaeのアピジウムApidiumとパラピテクスParapithecus,ヒト上科に入ることはまちがいないとされるエオロピテクスAeolopithecus,オリゴピテクスOligopithecus,プロプリオピテクスPropliopithecusなどである。またアルゼンチンで最初のオマキザル,ドリコケブスDolichocebusが発見されている。…

※「オレオピテクス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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