デンマーク第2の都市で,ユトランド半島東岸のオーフス県の県都。人口29万3932(2005)。オーフス川の河口に位置し,その地名もaros(古デンマーク語で河口の意)に由来し,北部ユトランドの水・陸の交通の要所である。工業都市で各種工業がみられるほか,コペンハーゲンに次ぐ文教都市で,デンマーク2番目の大学オーフス大学(1928開校)をはじめ,あらゆる教育機関が集中している。900年ころこの地はデンマークの他地方やノルウェーを結ぶ交易地となっており,948年には司教座が置かれた。1441年に都市としての自治権を得て繁栄したが,17世紀の戦乱により荒廃,19世紀初頭は寒村にすぎなかった。1860年代に鉄道が敷設されて急速な発展をみ,いまやオーフスはユトランド最大の都市に成長した。市郊外には,野外博物館〈旧都市Den Gamle By〉があり,デンマークの近代化以前の都市景観が再現されている。
執筆者:村井 誠人
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デンマーク、ユトランド半島東岸の都市。コペンハーゲンに次ぐ同国第二の都市で、人口28万8837(2002)。オーフス川の河口に位置し、地名は古デンマーク語で河口を意味するarosに由来する。900年ごろすでに国内の他地方やノルウェーと結ぶ交易地となった。948年には司教座が置かれ、1197年にはオーフス大聖堂(93メートル)が着工された。宗教都市であるとともに商業都市の機能も兼ね備えたユトランドの一中心地となったが、宗教改革や17世紀の戦乱によって荒廃した。19世紀初頭には一寒村にすぎなかったが、1860年代の鉄道敷設と相まって急速に工業化し、ユトランド最大の都市に成長した。現在は、ビール、織物、機械、食品加工などの工業が行われる商工業都市、港湾都市となっている。オーフス大学(1928開校)をはじめとする教育機関が集中する文教都市でもある。
[村井誠人]
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