カイコ(蚕)(読み)カイコ

百科事典マイペディア 「カイコ(蚕)」の意味・わかりやすい解説

カイコ(蚕)【カイコ】

カイコガ幼虫。鱗翅(りんし)目カイコガ科に属する。野生のクワゴ桑蚕または野蚕)を古代中国で絹糸をとる目的で改良したもの。成虫は開張40mm内外,灰白色。翅はあるが飛ぶことはできない。幼虫は60mm内外,孵化(ふか)直後は黒色で,クワの葉を食べ,普通4回脱皮した後,絹糸を出して繭を作る。改良の結果多くの品種があり,東アジア各地のほかフランス,イタリアなどでも飼育されている。年1化性のものから多化性のものまであり,季節により春蚕(はるこ),夏蚕,秋蚕という。→養蚕
→関連項目おしら信仰絹織物玉繭

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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