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カラシャール

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百科事典マイペディアの解説

カラシャール

中国,新疆ウイグル自治区中部,焉耆(えんき)回族自治県の所在地名。カラシャフルともいい,中国語名は焉耆。市街はバグラシュ湖に注ぐ開都河の東岸にある。2世紀ごろすでに,農耕と牧畜を行う天山南路オアシス都市一つとして中国に知られ,市の南方ショルチュクには8世紀ごろの仏教遺跡や遺物が多い。
→関連項目ショルチュク

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世界大百科事典 第2版の解説

カラシャール【Kara Shahr】

中国,新疆ウイグル自治区焉耆(えんき)回族自治県の所在地名および盆地名。カラシャフルともいい,中国名は焉耆。この盆地は東部天山山脈の支脈カイドゥが北東にトゥルファンを界し,南西から南をボロハタンとクルクの両山脈で界され,西からユルドゥズ(カイドゥ)川がバグラシュ湖沼に注いでいる。古くはイリ・ユルドゥズ渓谷に拠った遊牧勢力との交渉地であり,また南東方へ楼蘭,ミーラーンに向かい,トゥルファンからクチャへ向かう交通路上の要地でもあった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カラシャール
からしゃーる / 哈喇沙爾
Kharashahr

中国、新疆(しんきょう)ウイグル自治区、東部天山地方の南麓(なんろく)にある焉耆(えんき)回族自治県の県治。中国人には漢代以来焉耆の名で知られ、西域(せいいき)北道の要衝を占めたオアシス都市。東のトゥルファン地方と西のクチャ地方を結ぶだけでなく、北は天山北路の草原・遊牧地帯と、南ないし南東は西域南道のミーラン、楼蘭(ろうらん)、さらには敦煌(とんこう)とも通じている。漢代から唐代まで焉耆国として独立を保っていたころの原住民は、インド・ヨーロッパ系のいわゆるトカラ人で、彼らはおもにオアシス農業と隊商貿易に従事していた。古来、仏教とくに小乗系の説一切有部(せついっさいうぶ)の信仰が盛んで、ショルチュク遺跡はかつてのトカラ仏教の中心地であった。紀元前2世紀に匈奴(きょうど)の間接支配を受けたことがあるが、その後も前漢、後漢(ごかん)、鮮卑(せんぴ)、柔然(じゅうぜん)、突厥(とっけつ)、唐など、周辺の大勢力の圧力を被り続けた。9世紀後半に西ウイグル王国の支配下に入ってから、原住民のトルコ化が進んだ。13世紀にモンゴル帝国が台頭し、この地がチャガタイ・ハン国に含まれてから、住民はイスラム化した。漢名の焉耆は原語のアルギArgi、アルクArkないしはそれに近い音を写したもの。西ウイグル国時代から元代にはスルミSlmi、明(みん)代にはチャリッシュaliとよばれ、カラシャールは清(しん)代以降の呼称である。[森安孝夫]

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