焉耆(読み)エンキ(その他表記)Yan-qi; Yen-ch`i

デジタル大辞泉 「焉耆」の意味・読み・例文・類語

えんき【焉耆】

中国歴史書にみえる西域諸国の一。現在の新疆ウイグル自治区の都市カラシャールにあたる。天山山脈南側にあってシルクロード要衝を占め、都護府が置かれた、安西四鎮の一。

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精選版 日本国語大辞典 「焉耆」の意味・読み・例文・類語

えんき【焉耆】

  1. 中国、新疆ウイグル自治区の都市カラシャールの中国名。天山山脈の南麓にあり、シルクロード要地を占めた都市国家。唐代には都護府が置かれて安西四鎮の一つとなる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「焉耆」の意味・わかりやすい解説

焉耆
えんき
Yan-qi; Yen-ch`i

カラシャフル (哈喇沙爾) の中国名。天山南麓のオアシス都市で,天山中部から流れるユルドゥズ川 (海都河,開都河) がバグラシュ湖に注ぐ地にあり,周囲に広い牧草地が開けている。アグニ (阿耆尼) と呼ばれた時代もあったが,現在はイエンチー (焉耆) ホイ (回) 族自治県。東西交易の中継拠点として文化的にも繁栄した一方,北方遊牧勢力の天山南部への進出突破口としても注目される。匈奴の支配のあと中国歴代王朝や亀茲 (きじ) などのオアシス国家との抗争,それらへの帰順を繰返すうち,唐と結んでトゥルファン (吐魯番) 盆地高昌国を滅ぼすにいたった。しかしそれ以後はかえって唐の西域経営の拠点となった。のち吐蕃,天山ウイグル王国,元朝,チャガタイ・ハン国モグリスタン・ハン国カシュガル・ハン国の支配を受け,次第にかつての仏教文化は衰えてイスラム化が進んだ。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「焉耆」の解説

焉耆(えんき)
Yanqi

西域の国名。新疆(しんきょう)ウイグル自治区の都市カラシャフル(Qarashahr)の漢語天山南麓の東西交通の要地として栄えた。住民小乗仏教を信仰し,トハラ語を用いていた。常に北方遊牧勢力と中国との間に挟まれ,苦しい外交を迫られたが,唐代には安西四鎮(あんせいしちん)の一つとなっている。

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改訂新版 世界大百科事典 「焉耆」の意味・わかりやすい解説

焉耆 (えんき)
Yān qí

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百科事典マイペディア 「焉耆」の意味・わかりやすい解説

焉耆【えんき】

カラシャール

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普及版 字通 「焉耆」の読み・字形・画数・意味

【焉耆】えんき

西域の国の名。

字通「焉」の項目を見る

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「焉耆」の意味・わかりやすい解説

焉耆
えんき

カラシャール

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旺文社世界史事典 三訂版 「焉耆」の解説

焉耆
えんき

カラシャール

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世界大百科事典(旧版)内の焉耆の言及

【カラシャール】より

…中国,新疆ウイグル自治区焉耆(えんき)回族自治県の所在地名および盆地名。カラシャフルともいい,中国名は焉耆。…

※「焉耆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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