日本大百科全書(ニッポニカ) 「キョウチクトウ科」の意味・わかりやすい解説
キョウチクトウ科
きょうちくとうか
[学] Apocynaceae
双子葉植物、合弁花類。常緑の木または多年草。茎や葉を傷つけると白い液を出す。葉は対生し、まれに互生または輪生するものもあり、鋸歯(きょし)はない。花は両性で放射相称。花冠は漏斗(ろうと)形または高坏(たかつき)形で、先は5裂し、裂片はつぼみのとき渦巻状に畳まれる。雄しべは5本で花筒上につき、先端が球状または輪状に膨らんだ花柱を取り巻く。果実は二又(ふたまた)に分かれる袋果(たいか)または液果である。種子は多数で、多くは末端に毛または翼がある。おもに熱帯に分布し、150属1500種ほど知られる。日本には8属11種あり、キョウチクトウ、ニチニチソウ、テイカカズラなどが栽培され、インドジャボク、ストロファンツスなどが薬用として知られる。
[山崎 敬 2021年6月21日]
APG分類でもキョウチクトウ科とされる。ガガイモ科が統合されている。この分類による2018年のデータでは世界に約400属5000種が知られ、日本には栽培種や外来種も含めて18属47種ほどがある。
[編集部 2021年6月21日]