クコ(枸杞)(読み)クコ(英語表記)Lycium chinense; boxthorn

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クコ(枸杞)」の意味・わかりやすい解説

クコ(枸杞)
クコ
Lycium chinense; boxthorn

ナス科の落葉性低木。川の土手などに多く生える。東アジアの熱帯から温帯に広く分布する。数枚の葉が集ってつき,夏に径 1cmほどの淡紫色5弁の花をつける。若葉食用,薬用となり,飯にたきこんだものを「クコめし」という。また葉や根皮のかわかしたものは解熱剤に用いられる。果実は紅色の楕円形で,これをつき砕いて絹袋に入れ,焼酎に浸して,氷砂糖蜂蜜などを入れ,約2週間密封してクコ酒とする。強壮不老長寿に効があるといわれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「クコ(枸杞)」の意味・わかりやすい解説

クコ(枸杞)【クコ】

本州〜沖縄の野原川岸にはえるナス科の落葉低木。東アジアにも分布する。茎は細く,枝分れし,たれ下がるものがあり,ときにとげがあるものもある。葉は倒披針形で長さ2〜4cm。夏,葉腋に淡紫色花をつける。花冠は長さ約1cm,鐘形で5裂。果実は紅色に熟し,たれ下がる。葉は食用になり,また煎(せん)じてクコ茶として,漢方で強壮薬とする。果実からクコ酒を作る。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android