クニーチ(英語表記)Theophil Joseph Rudolf Knietsch

改訂新版 世界大百科事典 「クニーチ」の意味・わかりやすい解説

クニーチ
Theophil Joseph Rudolf Knietsch
生没年:1854-1906

ドイツ化学技術者。接触式硫酸製造技術の確立者。ベルリン工業大学で化学と冶金学を学び,染料工場に勤務後,1884年,BASF(バスフ)社に入社。そこでナフタリンを原料とするインジゴの合成法の開発に従事した。この研究においては,製造工程で生成する亜硫酸ガスから発煙硫酸を回収することが重要な問題であった。彼はこの接触酸化反応の基本的性質を理論的および実験的に検討し,最適反応条件を決定して,発煙硫酸の工業的製造に成功した。またこの結果,長年課題であったインジゴの工業的製造が初めて可能となった(1897)。
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百科事典マイペディア 「クニーチ」の意味・わかりやすい解説

クニーチ

ドイツの化学技術者。ベルリン工業大学に学ぶ。のちバスフ(BASF)社に入社し,インジゴ合成法を改良する過程で,発煙硫酸の工業的製法を確立。ドイツ染料工業定礎者の一人

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