クメール美術(読み)クメールびじゅつ

百科事典マイペディアの解説

クメール美術【クメールびじゅつ】

クメール王国の成立した7―13世紀にカンボジアに展開したヒンドゥー教と仏教の美術。9世紀末のアンコール・トム建設を境に前期と後期に分けられ,前期はインド美術のクメール化の過程の時期で,方形プランの単一堂を積み上げた高塔(プラサット)建築と丸彫の巨像彫刻が特徴。後期はアンコール・ワットを典型とする広壮複雑な大寺院の建築が主で,幾何学的均整のとれた配置が特徴。またアンコール・ワットやバイヨンの回廊壁面の浮彫は,インドの史詩や神話,クメール族の戦闘や生活を描いたもの。

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世界大百科事典 第2版の解説

クメールびじゅつ【クメール美術】

クメール族による美術をさし,ほとんどが石彫で,青銅製の作品も残っている。クメール美術が散在する地理的な範囲はきわめて広く,現在のカンボジアのほか,タイ北東部,ラオス南部,ベトナム南部にまで及んでいる。〈クメール・プラサート〉(クメール遺跡の意)と称する石造寺院建築とともに,古くから高い芸術性が注目されてきた。石彫は先の遺構にともなって発見されており,傑作の大半は,おもにプノンペン国立博物館で見ることができる。

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