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クレゾール クレゾールcresol

翻訳|cresol

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クレゾール
cresol

化学式 CH3C6H4OH 。メチルフェノールのこと。 o -,m -,p -の3種の異性体がある。工業的にはこれらの混合物をさす。コールタールの低温乾留の際の 200~220℃の留分中に含まれる。現在は石油のクラッキングで得られる。いずれもフェノール臭をもち,空気中では次第に暗褐色に変る。 (1) o 体 融点 30.9℃,沸点 191℃,比重 1.047 (20℃) 。 (2) m 体 融点 11.5℃,沸点 202.2℃,比重 1.0336 (20℃) 。 (3) p 体 融点 34.8℃,沸点 201.9℃,比重 1.0341 (20℃) 。どれも消毒や防腐剤に,起泡剤として浮遊選鉱に,合成樹脂や有機薬品の合成原料に用いられる。 o 体は硝酸塩,ヒ酸塩の検出試薬に利用される。

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百科事典マイペディアの解説

クレゾール

フェノールのベンゼン核の水素原子メチル基で置換した化合物。別名メチルフェノール,ヒドロキシトルエン。無色〜淡褐色の液体。o‐体(融点31.0℃,沸点190.0℃),m‐体(融点11.9℃,沸点202.7℃),p‐体(融点34.7℃,沸点201.9℃)の3種の異性体がある。
→関連項目消毒薬防臭剤リゾール

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栄養・生化学辞典の解説

クレゾール

 C7H8O (mw108.14).

 消毒,防腐剤,その他化学合成の原料などに使われる.

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世界大百科事典 第2版の解説

クレゾール【cresol】

(化学式)フェノールのベンゼン核についている水素原子をメチル基で置換した化合物であるメチルフェノールの総称。化学式C6H4(CH3)(OH)。o‐,m‐,p‐の3異性体がある。いずれもフェノール臭をもち,融点はそれぞれ31℃,11.9℃,34.7℃,沸点は191℃,202.7℃,201.9℃。いずれも無色または淡い黄色か茶褐色の油状の液体。非常に酸化されやすく,空気や光にふれるとしだいに暗褐色に変化する。

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大辞林 第三版の解説

クレゾール【Kresol】

コールタールや木もくタールからとれる、薄い褐色で弱酸性の液体。フェノール類の一つ。特有の臭気をもつ。化学式 C6H4(CH3)OH オルト・メタ・パラの三つの異性体があり、工業的には三異性体の混合物をさす。殺菌力が強く消毒剤・防腐剤とするほか、起泡剤とする。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クレゾール
くれぞーる
cresol

殺菌消毒剤。オルト、メタ、パラの3異性体の混合物で、石炭タールから得られるが、現在は石油分解物の蒸留による方法や化学的合成によってつくられる。無色または黄色ないし黄褐色の澄明な液で、フェノールのようなにおいがある。水に溶けにくいのでせっけんと混和し、クレゾールせっけん液として消毒に用いられる。殺菌力はフェノールよりやや強く、毒性はやや弱い。日本薬局方にはクレゾール、クレゾールせっけん液、クレゾール水が収載されている。[幸保文治]

クレゾールせっけん液

処方はクレゾール500ミリリットル、植物油300ミリリットル、エタノール(エチルアルコール)50ミリリットル、水酸化カリウム63グラム、常水適量を加え、全量を1リットルとする。あらかじめ植物油とエタノールを加温しておき、水酸化カリウムを常水に溶かした液に加え、加熱してけん化しせっけんをつくり、これにクレゾールを加えて製したものである。黄褐色ないし赤褐色の粘性の液で特異なにおいがあり、水、エタノール、グリセリンとよく混ざる。かつては手指の消毒に1~3%の水溶液がよく用いられたが、逆性せっけんなどの、殺菌力が強くにおいのないものが開発されたため、現在はあまり使用されず、伝染病患者の排泄(はいせつ)物の消毒に5~10%液が、また器具の消毒に3~5%液が用いられるにすぎない。なお、この3%水溶液がクレゾール水である。[幸保文治]

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世界大百科事典内のクレゾールの言及

【殺菌剤】より

…当時,手術はイギリスの陸軍病院で65~90%,市民病院で26~60%の高い死亡率を示し,手術は死と同様に考えられていたが,この処置によって死亡率を大幅に低下させることに成功した。石炭酸と同様に石炭タール製品であるクレゾールは,コッホとその共同研究者により1887年に医療に使われた。クレゾールは近年は特有な臭気や排水規制のため使われなくなった殺菌剤の一つである。…

※「クレゾール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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