グロス(読み)ぐろす(その他表記)David J. Gross

デジタル大辞泉 「グロス」の意味・読み・例文・類語

グロス(gross/〈オランダ〉gros)

数量の単位。1グロスは12ダースで、144個。記号gr
ゴルフで、ハンディキャップを差し引かない打数の総計。→ネット
総計。総量。「グロスウエート(=容器込みの総重量)」→ネット

グロス(gloss)

《光沢の意》リップグロス・フェースグロスなど、唇や頰などに光沢をもたせることで華やかで生き生きとした表情を作り出す化粧品。→メーキャップ化粧品

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精選版 日本国語大辞典 「グロス」の意味・読み・例文・類語

グロス

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] gross [オランダ語] gros ) 一二ダースを一組として数える時の単位。すなわち一四四個。
    1. [初出の実例]「即ち明治二十八年の総輸出額千六百九十一万四千二十七哥(グロス)にして」(出典:日本の下層社会(1899)〈横山源之助〉三)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「グロス」の意味・わかりやすい解説

グロス(David J. Gross)
ぐろす
David J. Gross
(1941― )

アメリカの理論物理学者ワシントンDCの生まれ。1966年イスラエルのヘブライ大学卒業後にカリフォルニア大学バークリー校で物理学博士号を取得。プリンストン大学などを経て、1997年からカリフォルニア大学サンタ・バーバラ校カブリ理論物理学研究所教授

 物質の根源を構成する素粒子の間には「強い力」「電磁力」「重力」「弱い力」が相互に作用して宇宙を支配している。素粒子はクォークレプトン軽粒子)という二つのグループに分けられるが、このうちクォークは、強い力が支配して結び付いていると考えられている。つまり、原子核を構成する陽子と中性子は3個のクォークが強い力で固く結び付いているため、クォークを陽子や中性子の外に取り出そうとすると、強い力で引き付けられていて、外に取り出せない。1960年代から実験物理でこの結果が出されていたが、理論的に説明するのはむずかしかった。

 1973年に、ポリツァーウィルチェックらとともに、クォークは離れるほど互いに強い力が働くという性質があることを数式で導き出すのに成功した。これはクォークが近づくほど(漸近するほど)、力(相互作用)から自由になることを意味するものである。この「強い相互作用の理論における漸近的自由性の発見」により、三人は2004年のノーベル物理学賞を受賞した。

[馬場錬成]


グロス(12ダース)
ぐろす
gross

12ダース(つまり12×12=144)をいう。12グロスを大グロスgreat grossともいい、また10ダースを小グロスsmall grossともいう。語源はラテン語grossで、大きい量を意味している。なお、フランスでは、グロスgrossという質量単位が用いられたことがあり、地方によって違っていた。パリで用いられたグロスは8分の1オンスであり、約3.8グラムに相当している。

[小泉袈裟勝]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グロス」の意味・わかりやすい解説

グロス
Gross,David J.

[生]1941.2.19. ワシントンDC
アメリカの物理学者。 1966年カリフォルニア大学バークリー校で物理学の博士号取得。ハーバード大学を経て 1969年プリンストン大学に移り,1972年から教授。 1997年カリフォルニア大学サンタバーバラ校カビル理論物理学研究所長に就任。物質を構成している最小の素粒子クォークの間に働く「強い相互作用」は,クォーク間の距離が離れるほど強くなり,近づくほど弱くなって「漸近的自由」と呼ばれる状態になる。 1973年グロスは数学枠組みを使って漸近的自由を理論的に解明し,これはのちの新しい理論,量子色力学標準理論となった。 2004年同じ理論を導き出したフランク・ウィルチェック,H.デビッド・ポリツァーとともにノーベル物理学賞を受賞。

グロス
Gross, Prosper Gambet

[生]1820.1.18. オーブ,ブリアンヌ
[没]1881.11.18. 東京
フランスの来日顧問。パリで法律を専攻し,司法官途につく。法学博士。ボナパルト派に属し,普仏戦争での敗北に失意をいだき,1873年来日,横浜で弁護士開業。その手腕を日本政府に認められ,76年5月,東京警視庁顧問に招聘され,以来5年間,治外法権に対抗する日本警察制度の確立に貢献するかたわら,フランス刑事法の講述を行なった。解任後も日本にとどまり,81年 11月病死。

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改訂新版 世界大百科事典 「グロス」の意味・わかりやすい解説

グロス
gross

同種の物品を12ダース,すなわち144個をひとまとめにして数えるときの単位で,〈総体の〉という意味の英語に由来する。この単位を使うときは,例えば鉛筆1グロスというように物品または物品の組合せを明示する必要がある。
執筆者:

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百科事典マイペディア 「グロス」の意味・わかりやすい解説

グロス

数量の単位。12ダース(144)をいう。12グロス(1728)を大グロス,10ダース(120)を小グロスという。

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367日誕生日大事典 「グロス」の解説

グロス

生年月日:1805年7月8日
アメリカの外科医,病理学者
1885年没

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単位名がわかる辞典 「グロス」の解説

グロス【gross】

数量の単位。1グロスは12ダース(144)。記号は「gr」。

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