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グンカンドリ グンカンドリFregatidae; frigatebirds

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

グンカンドリ
Fregatidae; frigatebirds

カツオドリ目グンカンドリ科の鳥の総称。5種からなり,いずれも亜熱帯から熱帯の外洋の島々にすむ大型の海鳥である。全長 70~110cm,翼開張は大型種では 2.4mにもなる。飛翔力に優れ,は長く,尾も長くて深く切れ込んだ燕尾形をしている。脚は体のわりに短く,歩くことも泳ぐこともしない。カツオドリ類やペリカン類は 4本の趾(あしゆび)の間に蹼(みずかき)が発達しているが,本科の鳥は縮小している。羽色は全体に黒く,一部の種では胸腹部に白色部分がある。は細長く,上嘴の先はかぎ状になる。繁殖期になると,雄は皮膚の裸出した喉袋が赤くなり,これを風船のように大きくふくらませて求愛のディスプレイを行なう。海面上や波打ちぎわにいる魚介類やカメ類などを,飛びながら巧みにくわえとり捕食する。飛行中のカモメ類,アジサシ類などを追いかけて,食べ物を奪いとることもある。日本の沖合いには,コグンカンドリ Fregata ariel とオオグンカンドリ F. minor が見られる。この 2種は,太平洋上に台風が発生して海上が荒れると,ときどき沿岸海域や内陸部にも迷い込んでくる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

グンカンドリ
ぐんかんどり / 軍艦鳥
frigatebird

鳥綱ペリカン目グンカンドリ科に属する海鳥の総称。同科Fregatidaeの仲間は、全長79~104センチメートル、翼開長1.7~2.4メートルに達する大形の鳥で、熱帯海域に分布し、大洋の島で、他の海鳥の集団営巣地のそばで繁殖する。全身黒褐色で胸だけ白い。翼は先がとがり細長い。尾も非常に長く、深い切れ込みの燕尾(えんび)となる。嘴(くちばし)は鋭く鉤(かぎ)状にとがる。飛翔(ひしょう)力に優れ、上昇気流にのって上空高く浮き、また、そこからすばやく他の海鳥を襲撃して餌(えさ)を吐き出させ、それが海上や地上に落ちる前に空中でくわえることもできる。さらに、海面の餌や地上にある餌を空中からさっと拾い上げることも、トビウオを空中でとらえることもできる。海鳥ではあっても、海に降りることはほとんどない。雄は雌より小形で、赤いのどを膨らませ求愛の行動をする。低木ややぶの上に巣をつくり、1卵を産む。雌雄交代で50日前後抱卵する。雛(ひな)は6~7か月で巣立つ。ほかの海鳥から餌を奪うという特異な捕食法をおもに用いるため、その方法を会得するまで若鳥はさらに数か月間親鳥に依存して生活する。このため、隔年にしか繁殖できない。世界に5種が知られ、アメリカグンカンドリFregata magnificensは翼開長2.4メートルに達するこの科の最大種である。オオグンカンドリF. minorやコグンカンドリF. arielの若鳥が台風などに運ばれて、ときどき日本近海に放浪してくる。[長谷川博]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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