ゲーベル(Karl Eberhardt von Goebel)(読み)げーべる(英語表記)Karl Eberhardt von Goebel

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ゲーベル(Karl Eberhardt von Goebel)
げーべる
Karl Eberhardt von Goebel
(1855―1932)

ドイツの植物学者。神学を学ぶためチュービンゲン大学に入学したが、ホフマイスターの影響により植物学に転じ、のちにウュルツブルク大学でザックスにも師事した。ドイツ各地の大学を転々としたのち、1891年ミュンヘン大学教授となり、晩年までその職にあった。植物の器官形態と機能の関連性を重視し、植物学を観察科学から実験科学へと高めることに貢献した。主著には『植物器官学』Organographie der Pflanzen(1901)がある。植物学専門雑誌『フローラFlora創刊(1889)にも関与した。また、数次にわたって熱帯圏の太平洋諸島、南アメリカ、オーストラリアなどを訪れて植物を調査し、ミュンヘン大学の植物園や温室を整備した。

[檜木田辰彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android