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コックス Cocks, Richard

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

コックス
Cocks, Richard

[生]?
[没]1624.3.27.
江戸時代初期,平戸のイギリス商館長。慶長 18 (1613) 年イギリス東インド会社の貿易船隊に加わり,司令官 J.セーリスに従って来日,平戸に商館を開設し,初代館長となる。館員を駿府,江戸,大坂,対馬に滞在させ,長崎に代理店を設けて対日貿易の拡大に努力する一方,朝鮮との通商をはかり,朱印状を得て,シャム,コーチシナ,トンキンに貿易船を派遣するなど大いに活躍したが,オランダ商館との対日貿易競争に失敗。また,平戸藩の重臣や同地在住の中国人李旦に対する多額の貸付金の回収がうまくいかず,責任を追及され,商館を閉鎖,寛永1 (24) 年日本を退去したが,帰国の途中海難で死去した。彼の滞日中に記した日記"Diary of Richard Cocks" (コックス日記 ) は,日英貿易史の基本史料として重要なもので,1883年その抄本がロンドンで刊行されたが,1978~80年完本とその邦訳が『イギリス商館長日記』として『日本関係海外史料』に収録,刊行された。

コックス
Cox, David

[生]1783.4.29. バーミンガム
[没]1859.6.15. ハーボーン
イギリスの風景画家。初めバーミンガムの劇場で芝居の書割り (背景の一種) 画家として働いていたが,1804年にロンドンに出てオールド・ウォーターカラー協会創立メンバー J.バーリーに水彩画を学び風景画家となる。 12年同協会の会員となり,以後当協会で作品を展示。絵の教師として多数の技法書を残した。 14年に出版した『風景画の描き方および水彩の効果』 Treatise on Landscape Painting and Effect in Water-Coloursが有名。伝統的なイギリス水彩画派の最後に位置する画家。スケッチ風に情景の雰囲気を描写する画風を発展させ有名となった。

コックス
Cox, Harvey G.

[生]1929.5.19.
アメリカのプロテスタント神学者。エール大学神学部卒業後,オーバーリン大学の牧師となったが,さらにハーバード大学大学院に学び,論文『宗教と技術』で博士号を取得 (1962) 。エール大学では特に R.ニーバー,ハーバードでは P.レーマン,J.L.アダムズの影響を受けた。主著『世俗都市』 (65) は,1960年代を代表する神学書の一つとなった。 65年以後ハーバード大学神学部の実践神学教授。ほかに『神の革命と人間の責任』 God's Revolution and Man's Responsibility (65) ,『世俗化時代の人間』 On not leaving it to the Snake (67) ,『愚者の饗宴』 The Feast of Fools (69) ,『民族宗教の時代』 The Seduction of the Spirit (73) など。

コックス
Cox, Herald Rea

[生]1907.2.28. インディアナ,ローズダル
アメリカの細菌学者。発育鶏卵の卵黄嚢に直接リケッチアを接種して培養する方法を案出し,発疹チフス,ロッキー山紅斑熱,その他のリケッチア疾患に対するワクチン製造に大きな貢献をした。また森ダニからQ熱の病原体を初めて分離した。

コックス
Cox, Jacob Dolson

[生]1828.10.27. ケベックモントリオール
[没]1900.8.8. マサチューセッツ,マグノリア
アメリカの軍人,政治指導者,教育家南北戦争北軍のために兵士を徴募し,1863年オハイオ地方軍の司令官となる。戦後は共和党員として活躍した。 66~68年オハイオ州知事。 69~70年内務長官。 81~97年シンシナティ法律学校を経営し,85~89年にはシンシナティ大学の学長をつとめた。

コックス
Coxe, Tench

[生]1755.5.22. フィラデルフィア
[没]1824.7.16. フィラデルフィア
アメリカ建国期の商人,経済学者。初代財務長官 A.ハミルトンの片腕として製造業振興策を推進。アメリカ独立革命に際しては中立の立場を取ったが,1786年のアナポリス会議に出席し,88年には連合会議 (→大陸会議 ) への代表をつとめ連邦派として活躍。国内工業の振興,保護関税を主唱し農工分業による国民経済の発展に尽力。南部における綿花栽培を奨励しアメリカ綿業の父といわれた。

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デジタル大辞泉の解説

コックス(cox)

レース用ボート舵手(だしゅ)。かじ取り。コックスン。

コックス(Richard Cocks)

[?~1624]英国の在日商館長。1613年東インド会社商船来日平戸に商館を創立し、対日貿易拡大に努力したが、オランダ商館との競争に敗れて離日。帰国途中に死亡した。その日記は当時を知る貴重な史料。

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百科事典マイペディアの解説

コックス

肥前(ひぜん)平戸の英国商館長。1613年東インド会社貿易船隊司令官セーリスとともに来日。商館開設とともに初代館長となったがオランダ商館との競争に敗れて1623年閉館,帰国の途中で没。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

コックス Cocks, Richard

1566-1624 イギリスの貿易商。
東インド会社の交易船で慶長18年(1613)来日,肥前平戸(長崎県)のイギリス商館初代館長となる。のちオランダとの対立などで経営不振となり,元和(げんな)9年商館を閉鎖した。1624年3月27日帰国途中の船中で死去。58歳。滞日中の日記をのこす。スタッフォードシャー出身。

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朝日日本歴史人物事典の解説

コックス

没年:1624.4.6(1624.4.6)
生年:1566頃
イギリス東インド会社平戸商館長。イングランド中部スタフォード州ストールブロック生まれ。1600年東インド会社に入社。会社派遣の第8次航海司令官ジョン・セーリスの船で慶長18年5月5日(1613年6月22日)平戸に来着し,商館開設に伴い商館長に任命された。江戸,浦賀,大坂に館員を派遣して積極的に商圏拡大を図ったが,元和2年8月(1616年9月)将軍徳川秀忠発令の貿易制限令によって平戸と長崎の2港に商活動を限定されて痛手を受け,松浦隆信らへの多額の貸付金などのために経営不振に陥り,同9年11月12日(1624年1月2日)商館を閉鎖した。その公務日記は完全でないが大英図書館に現存する。日常の貿易業務だけでなく幕府との交渉の次第や,3度の江戸幕府旅行などについて詳述し,江戸時代初期の外交・経済・社会史研究のための根本史料である。帰国の途次,洋上で死去。<参考文献>東京大学史料編纂所『イギリス商館長日記』

(五野井隆史)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

日本の企業がわかる事典2014-2015の解説

コックス

正式社名「株式会社コックス」。英文社名「COX CO., LTD.」。小売業。昭和48年(1973)「株式会社エミーズ」設立。同59年(1984)現在の社名に変更。本社は東京都江東区新大橋イオン子会社。衣料品チェーン。カジュアル衣料専門。中部地盤に全国に店舗展開。前身ジャスコ(現イオン)の婦人衣料品部門。JASDAQ上場。証券コード9876。

出典 講談社日本の企業がわかる事典2014-2015について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

コックス【Richard Cocks】

?‐1624
平戸のイギリス商館長。1613年(慶長18)イギリス東インド会社の貿易船隊司令官J.セーリスとともに来日。平戸の商館開設と同時に商館長となる。朱印状を得てシャム,コーチシナ,トンキンなどに貿易船を派遣し,オランダと防衛同盟を結んでポルトガル船を襲ったりしたが,オランダ商館との競争に敗れ,23年(元和9)商館を閉鎖して日本を去った。在任中の記録《コックス日記》は貴重な史料である。【永積 洋子】

コックス【Tench Coxe】

1755‐1824
アメリカの政治家,経済思想家,貿易商人。フィラデルフィアで生まれる。初めは貿易商人として活躍,独立革命後は連邦政府の行政官を歴任,特に財務長官A.ハミルトンの補佐官として《製造工業に関する報告書》の作成を助けたことが重要である。その政治的立場はたびたび変わったが,終始積極的な保護主義論者として,工業保護育成による国内市場の形成の必要を説いた。主著には《アメリカ合衆国の一考察》(1794)がある。【田島 恵児】

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

コックス【cox】

競技用ボートのかじとり役。舵手。

コックス【Richard Cocks】

?~1624) イギリスの平戸商館長。1613年平戸に商館を建て、朱印状を得て貿易拡大に努めたが、オランダとの競争に破れ、23年商館を閉鎖して日本を去った。在日中の日記は貴重な資料。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

367日誕生日大事典の解説

コックス

生年月日:1566年1月20日
平戸のイギリス商館長
1624年没

コックス

生年月日:1870年3月31日
アメリカの政治家,新聞業者
1957年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典内のコックスの言及

【ボート】より

…エイトでは船首寄りから,バウbow(舳手bow),2~7番,ストロークstroke(整調)と呼ぶ。舵手(コックスcoxswain)は最後部または先頭部に位置し,全体のピッチに注意し号令をかけるとともに,舵の操作を受け持つ。近年はトップ・コックスの傾向が強い。…

※「コックス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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