コンプライアンス

デジタル大辞泉 「コンプライアンス」の意味・読み・例文・類語

コンプライアンス(compliance)

要求や命令への服従。
法令遵守。特に、企業がルールに従って公正・公平に業務を遂行すること。
㋑ 服薬遵守。処方された薬を指示どおりに服用すること。
外力が加えられたときの物質の弾力性やたわみ強度。

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精選版 日本国語大辞典 「コンプライアンス」の意味・読み・例文・類語

コンプライアンス

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] compliance ) 要求や命令への服従。特に、企業が法令や規則を遵守しようとすること。法令遵守。医師の服薬指示に従うことなどにもいう。

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百科事典マイペディア 「コンプライアンス」の意味・わかりやすい解説

コンプライアンス

一般的には要求や命令への服従,外力が加えられたときの物質の弾力性や強度といった意味の英語だが,現在では,特に企業や組織の法令遵守を指して使われる言葉。コンプライアンスの違反は企業や行政組織の社会的信用を根底から揺るがし,損害賠償請求や売上急減などで時には致命的損失打撃を被るので,各企業・組織とも自主ルールを定めたり,専門組織を設置するなどの対応が求められる。内部告発を促すねらいで,2006年1月に施行された改正独占禁止法談合などの事実を自主申告した企業への課徴金減免制度を導入,同年4月には内部通報者が解雇などの不利益を被らないようにする公益通報者保護法も施行された。同年5月に施行された会社法は,監査役株主の監視手段を拡充。金融当局の検査・監査も法令遵守や利用者保護を重点とするなど,コンプライアンスの徹底を促す法整備が進められている。

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知恵蔵 「コンプライアンス」の解説

コンプライアンス

法令・社会規範・倫理を遵守することがこれまで以上に重視され、行動指針の策定とその遵守のための内部統制システムの構築に多くの企業が取り組んでいる。企業は良き市民として社会に受け入れられる行動をとっていくことが求められている。それには、さまざまな角度から検討し、策定した行動基準を遵守していくことである。こうしたコンプライアンス経営を支えるために、課徴金減免制度の導入など独禁法の改正、公益通報者保護制度の創設、会社法による内部統制システム構築義務の制定など2006年から一連の法改正がなされた。こうしたコンプライアンス経営にとって必要不可欠である法令遵守体制の確立には通報者の保護が大前提とされる。そのために、通報者が法令違反等のコンプライアンスをめぐる疑義について情報提供・相談したことによって本人に不利益が生じない仕組みづくりが進められている。 こうした企業におけるコンプライアンス経営の実現の仕組みがコンプライアンスプログラムと呼ばれ、東芝機械ココム違反事件を契機に、輸出規制関連法規の遵守のためのコンプライアンスプログラムが注目された。

(高橋宏幸 中央大学教授 / 2008年)

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株式公開用語辞典 「コンプライアンス」の解説

コンプライアンス

証券会社役職員が、営業活動を行うにあたって、ルールが制定された趣旨背景、その細かな内容に至るまでを十分に熟知した上で、適法かつ適切に営業活動をすること。つぎのような法令・諸規則に基づいている。
民法
・商法
刑法
消費者契約法
金融商品販売法
・独占禁止法
著作権法
証券取引および証券会社に関する特別な法律
証券取引法
・証券取引法に基づいて制定された細則
・政令
内閣府令
・事務ガイドライン
・証券取引所規則
・証券業協会規則

出典 株式公開支援専門会社(株)イーコンサルタント株式公開用語辞典について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「コンプライアンス」の解説

コンプライアンス

法律や社会的な通念を守ること。法令順守と訳されることが多い。1990年代後半から企業の法律違反に端を発する事件が相次いで発生したことから、企業はより厳密に法律を守るべきという社会的要請が強まっている。商法や独占禁止法、不正競争防止法など企業活動において直接触れる法律はもちろん、最近では、個人情報保護法や2008年にも適用が見込まれる日本版SOX法(企業改革法)に対して、企業は対応を迫られている。

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情報セキュリティ用語辞典 「コンプライアンス」の解説

コンプライアンス

法律、規制などの遵守のこと。広義で捉えると一般常識、モラル、マナー、倫理なども含まれる。企業経営において、これらのルールを守り経営していくことを「コンプライアンス経営」という。 コンプライアンス経営の目的は法令を遵守して、不祥事を防ぐことである。

出典 教育ネットワーク情報セキュリティ推進委員会(ISEN)情報セキュリティ用語辞典について 情報

人事労務用語辞典 「コンプライアンス」の解説

コンプライアンス

コンプライアンスは、「法令遵守」という意味です。しかし近年は、企業に対する社会的責任(CSR)の重要性の高まりの中、単に法令だけでなく、社会的規範や企業倫理など、企業が活動していく上で求められるさまざまな「規範」「倫理」を含めた内容となっています。

出典 『日本の人事部』人事労務用語辞典について 情報

栄養・生化学辞典 「コンプライアンス」の解説

コンプライアンス

 ひずみ(a)と,応力(b)の比(ka/b)で,物質の変形しやすさの指標となる.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

ブランド用語集 「コンプライアンス」の解説

コンプライアンス

コンプライアンスとは法律を守り社会的常識や倫理を尊重することをいう。

出典 (株)トライベック・ブランド戦略研究所ブランド用語集について 情報

世界大百科事典(旧版)内のコンプライアンスの言及

【オーディオ】より

… 高調波ひずみharmonic distortion基本周波数に対し整数倍の周波数の波を高調波と称し,高調波ひずみとは正弦波を入力したときに出力に表れる高調波成分をいい,基本波に対する含有率として%,またはdBで表す。 コンプライアンスcompliance可動体の動きに対する柔らかさを示す。例えば,ハイコンプライアンスのスピーカーとはコーンの支持部分が非常に柔らかいスピーカーをいう。…

※「コンプライアンス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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