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消費者契約法 しょうひしゃけいやくほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

消費者契約法
しょうひしゃけいやくほう

平成12年法律61号。消費者事業者との間の情報の質と量,および交渉力の圧倒的格差を考慮して,事業者の一定の行為により消費者が「誤認または困惑」した場合に消費者が契約の申し込みまたは受諾の意思表示を取り消すことができる権利を定めた。消費者保護法制の体系化の一環として制定された。消費者が取り消しできる場合とは (1) 重要な事項について事実と異なることを告げられた場合,(2) 将来の不確実な事項について断定的判断を与えられた場合,(3) 消費者にとって不利益となる事実を告げられなかった場合,(4) 消費者の住居または職場から退去しない場合および事業者がその勧誘場所から消費者を退去させない場合である。重要事項説明義務違反には損害賠償義務がある。2007年悪徳商法の被害拡大や不正行為の防止を目的として,消費者団体が消費者に代わって業者の差し止め請求訴訟を起こすことができる消費者団体訴訟制度を盛り込んだ改正が行なわれた。(→消費者基本法

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知恵蔵の解説

消費者契約法

2001年4月施行。消費者を不当な契約から守ることが目的。不当契約は、契約後5年以内ならば、だまされたと気付いた時から6カ月の間に取り消せる。勧誘者の不退去や監禁による契約も取り消しの対象。

(篠崎悦子 ホームエコノミスト / 2008年)

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

消費者契約法

消費者と事業者の間で契約トラブルが急増したことなどを背景に、消費者の保護を目的として2001年4月に施行された。契約の際に重要な事実を隠されたり、うそを言われたり、脅されたりした場合、消費者が契約を取り消せると定めている。契約内容についても、不当に高額なキャンセル料や遅延損害金、消費者にとって一方的に不当な条項も無効としている。

(2011-07-16 朝日新聞 朝刊 1社会)

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デジタル大辞泉の解説

しょうひしゃけいやく‐ほう〔セウヒシヤケイヤクハフ〕【消費者契約法】

不当な契約から消費者を守るための法律。消費者と事業者との契約について、不適正な勧誘・販売方法や消費者の利益を不当に損なう契約事項があれば、消費者は契約を取り消すことができる。平成12年(2000)5月公布、平成13年(2001)4月施行。
[補説]平成18年(2006)の改正で消費者団体訴訟制度が導入され、広範囲の被害に対しては、一定の認定を受けた消費者団体(適格消費者団体)が代表して事業者に差し止め請求などを行使できるようになった。

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百科事典マイペディアの解説

消費者契約法【しょうひしゃけいやくほう】

不当な商品・サービスの売買契約や悪質な業者から消費者を保護するため,2000年制定。重要事項についての不実告知(うそ),将来の変動が不確実な金融商品などに関する断定的判断,不利益事実の不告知,自宅に居座られるなどして契約した場合などには契約を取り消せる。

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保険基礎用語集の解説

消費者契約法

一般的に、消費者と事業者との間では情報の量や質、交渉力に格差があり、消費者契約におけるトラブルではその格差が背景にあることが少なくありません。また、そのような場合に、事業者が優位に立ちやすい状況があり、消費者契約法では、事業者が事実と違うことを言ったり、不確定な要素について断定的な判断を示したり、消費者にとって不利益となる事実を告げないなどの不適切な勧誘方法によって、消費者が困惑または誤認して締結した契約については、その契約の申し込み、またはその承諾の意思表示を取り消すことができると定めています。また、消費者の利益を不当に害することとなる条項(契約内容)については、その全部または一部を無効とすることによって、消費者の利益の保護を図っています。この法律は、消費者契約を広くその対象として、保険契約も対象に含まれます。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

消費者契約法
しょうひしゃけいやくほう

消費者と事業者とが交わすすべての契約で、虚偽の説明や不適切な勧誘があった場合に契約を取り消せるルールを定めた法律。2000年(平成12)に成立し、2001年4月に施行された。平成12年法律第61号。事業者のもつ情報の質・量や交渉力が消費者よりも圧倒的にまさっている状況を踏まえ、悪徳商法だけでなく、消費者に不利な商慣行などから消費者の利益を守る目的がある。事業者の損害賠償責任を免除する条項や消費者の利益を不当に害する条項を無効とすることも可能。2007年6月には改正消費者契約法が施行され、消費者にかわって、内閣総理大臣が認定した消費者団体(適格消費者団体)が事業者の不当行為を差止め請求できる消費者団体訴訟制度も導入された。これまでに消費者契約法に基づき、大学合格時に納めた授業料の入学辞退者への返還、賃貸住宅の退去時に敷金や保証金の一部を無条件でとられる「敷引き」慣習の無効、「いつでも受講できる」と銘打っていた英会話学校の勧誘差止めなど、消費者に不利な慣習や不当契約を改善した事例は多い。
 政府の消費者委員会(内閣府の第三者機関)は2014年、消費者契約法が施行から13年経過し、社会の高齢化や情報化が一段と進んだ現状を踏まえ、消費者契約法の見直し作業に着手。高齢で判断力が低下した人の契約のほか、インターネット経由の広告、デート商法、宗教的勧誘などについて新たな規制ルールが必要かどうかを検討し、2015年夏までに内閣総理大臣に報告書を提出するとした。なお消費者契約法とは別に、訪問販売や電話勧誘などの取引手法に限定し、消費者保護を目的とする法律に特定商取引法がある。特定商取引法では、一定期間内の解約を認めたクーリング・オフ制度などを定めている。[矢野 武]

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