サムエルソン(その他表記)Samuelsson, Bengt Ingemar

精選版 日本国語大辞典 「サムエルソン」の意味・読み・例文・類語

サムエルソン

  1. 〘 名詞 〙 ( Paul Anthony Samuelson ポール=アンソニー━ )[ 異表記 ] サミュエルソン アメリカの近代経済学者。「経済分析の基礎」で動学的安定条件論樹立、また経済変動の波動的性質を説明するモデルをつくった。ノーベル経済学賞受賞。(一九一五‐

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サムエルソン」の意味・わかりやすい解説

サムエルソン
Samuelsson, Bengt Ingemar

[生]1934.5.21. ハルムスタード
[没]2024.7.5. モール
ベンクト・インゲマル・サムエルソン。スウェーデン生化学者。哺乳動物血圧体温調節,アレルギー反応などに影響を与える生理活性物質プロスタグランジンの研究成果により,1982年スネ・K.ベルクストローム,ジョン・ロバート・ベインとともにノーベル生理学・医学賞(→ノーベル賞)を受賞した。
ルンド大学で学び,ベルクストローム教授と出会う。ストックホルムのカロリンスカ研究所で研究を続け,1960年に生化学,翌 1961年に医学の博士号をそれぞれ取得。1962年にハーバード大学の化学部門の研究員となり,同じ年に教員としてカロリンスカ研究所に戻った。1967~72年ストックホルム大学の王立獣医学カレッジ教授。その後,カロリンスカ研究所に戻り,1976年にハーバード大学の,1977年にマサチューセッツ工科大学の客員教授を務める。1978年ベルクストロームのあとを継いでカロリンスカ研究所の医学部長となり,1983~1995年所長。
ベルクストロームとともにプロスタグランジンの研究にあたり,1962年にその分子構造を決定した。1964年にはプロスタグランジンが肉や植物油に含まれる不飽和脂肪酸の一つ,アラキドン酸に由来すると発表した。また,のちにアラキドン酸が酸素と結合し,最終的にプロスタグランジンになる過程も解明した。1970年代に入ると,血液凝固や血管の収縮に関係するトロンボキサンをはじめ,いくつかのプロスタグランジンを発見し,さらに炎症にかかわる生理活性脂質ロイコトリエンの研究にも従事,1980年代から 1990年代にかけてはロイコトリエン受容体拮抗薬の開発にあたった。1977年ベルクストローム,ベインとともに基礎医学研究部門のラスカー賞を共同受賞。論文,著書ともに数多く発表し,おもなものに『ロイコトリエンとその他リポキシゲナーゼ産物』Leukotrienes and Other Lipoxygenase Product(1982。イタリアの生化学者ロドルフォ・パオレッツィと共著),『プロスタグランジンと関連化合物』Prostaglandins and Related Compounds(1987),『エイコサノイド生物学の動向』Trends in Eicosanoid Biology(1990)などがある。

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化学辞典 第2版 「サムエルソン」の解説

サムエルソン
サムエルソン
Samuelsson, Bengt Ingemar

スウェーデンの生化学者.ルンド大学で医学,カロリンスカ研究所で生化学を学ぶ.1961年M.D.を取得後,ハーバード大学へ留学し,1967年ストックホルムの王立獣医大学の教授,1973年からカロリンスカ研究所教授となる.プロスタグランジン不飽和脂肪酸であるアラキドン酸から生合成されていることを明らかにした.1982年同時にノーベル生理学医学賞を受賞したS.K. Bergströem(ベリストレーム)とともにプロスタグランジン類の構造を解明した後,アラキドン酸から生合成されているエンドペロキシダーゼ,トロンボキサンロイコトリエンなどを発見し,これらの物質の生物的制御系における役割を解明した.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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