ザッパー(Agnes Sapper)(読み)ざっぱー(英語表記)Agnes Sapper

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ザッパー(Agnes Sapper)
ざっぱー
Agnes Sapper
(1852―1929)

ドイツの女流児童文学作家。ミュンヘンに生まれ、1898年に夫を失ってウュルツブルク移住。1892年に最初少女小説集が刊行された。長編『一年生時代』(1894)もなお教育的少女小説にとどまるが、『小さなおばかさん』(1904)に始まり、代表作『愛の一家』(1907)を経て『生成と成長』(1910)に至る、音楽教師プフェフリング一家の物語は、大家族ゆえに経済的に苦しみながら、助け合ってけなげに明るく生きていく市民の一家庭を描いて大成功を収めた。

[関 楠生]

『植田敏郎訳『一年生時代』(1954・創元社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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