コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

シミュレーショニズム シミュレーショニズム simulationism

4件 の用語解説(シミュレーショニズムの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

シミュレーショニズム
シミュレーショニズム
simulationism

1983年ごろからニューヨークで発生し,85,86年に話題に上るようになり,世界的に広がった,90年の芸術の動向。幾何学的抽象を多く用いたところから,当初ネオ・ジオとも呼ばれたが,指している内容は同じである。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

知恵蔵2015の解説

シミュレーショニズム

1980年代に、成熟する米国の大量消費文化の中で、オリジナルよりもコピーとしての複製品に、より強い現実感を求める社会的な動向をとらえて誕生した考え方フランスの批評家ジャンボードリヤールなどが唱えた、あらゆるものを記号化されたシミュラクル(擬態)ととらえる考え方などに触発された。一般的には、メディアで使い古された映像や有名な絵画作品などから、イメージを意識的にアプロプリエーション(盗用)するなどした美術運動。切り刻むという意味のカットアップや、同一表現を反復するリミックス、既存イメージを流用するサンプリングなどの手法を駆使した作品が生まれた。映画のような一場面を自ら演じて撮影したシンディー・シャーマンや、ネオ・ジオメトリック・コンセプチュアリズム(新幾何学概念主義)を略したネオ・ジオのグループピーターハリーやジェフ・クーンズらも含まれる。日本では美術評論家の椹木野衣(さわらぎ・のい)が『シミュレーショニズム』(91年)を著して、若い美術家に影響を与えた。

(山盛英司 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

シミュレーショニズム

シミュレーションアート〉ともいう。フランスの思想家ジャン・ボードリヤールの概念から派生した呼称。ボードリヤールは《シミュラークルとシミュレーション》(1981年)などの著書において,高度資本主義社会において消費され増殖していく複製イメージはオリジナルを凌駕するとした。
→関連項目新表現主義

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

シミュレーショニズム
しみゅれーしょにずむ
simulationism

1980年代半ばごろにアメリカを中心に台頭した美術の動向。美術評論家ハル・フォスターHal Foster(1955― )が『アート・イン・アメリカ』誌1986年6月号で論じ、87年春のホイットニー美術館での隔年展で大きく紹介された。ポスト・モダニズムの思想を背景にしており、様式的には多様な形態をとる。むしろ従来の様式史的美術史観を無効にするような動向といってよい。「シミュレーション」とはもともと、コンピュータ上などで現実を模したモデルをつくりあげ、実験を行う方法であるが、フランスの社会学者ジャン・ボードリヤールは、この「シミュレーション」こそが今日の高度情報化社会を特徴づける概念であり、私たちをとりまく現実はみなすでになんらかのメディアによって複写された現実、すなわち「ハイパーリアル」であると指摘した。美術におけるシミュレーショニズムは、こうした思想をふまえてオリジナルとコピーの関係を無効にしたり、過去の美術作品を自由に引用したり、日常的なものや広告媒体を美術の文脈に導入したりした。代表的な作家にシェリー・レビーンSherrie Levine(1947― )、マイク・ビドロMike Bidlo(1953― )、ピーター・ハリーPeter Halley(1953― )、ジェフ・クーンズJeff Koons(1955― )、ハイム・スタインバックHaim Steinbach(1944― )などがいる。[大谷省吾]
『椹木野衣著『シミュレーショニズム』(1991・洋泉社)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

シミュレーショニズムの関連キーワードプル戦略成熟ロハスポップアートスロー・デザインLOHAS消費組合奥手早稲食物消費調査

今日のキーワード

カルテット

四重唱および四重奏。重唱,重奏の形態のなかで最も基本的なもので,声楽ではルネサンスの多声歌曲の形式であるシャンソンやフロットラから始り長い歴史をもつ。器楽も同様で,特に弦楽四重奏は室内楽の全レパートリ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

シミュレーショニズムの関連情報