人絹工業を創始したフランスの技術者。理工科大学校(エコール・ポリテクニク)の出身で、ニトロセルロースのアルコール・エーテル溶液を小孔(こあな)から引くと、絹状の繊維が得られることを発見して、1884年に特許を得た。しかし、得られた繊維はきわめて引火しやすく、この点の改良を重ね、1889年のパリ万国博覧会で大賞を得たのちに工業化に着手した。故郷のブザンソンで資本を集め、1892年5月から世界最初の人絹工場の操業を開始し、1904年にはハンガリーにも工場を建設した。セルロースの原料には、初めはクワの葉が使われたが、まもなく他の木のパルプや綿でよいことがわかった。シャルドンネの成功は、やがて他の方法による人絹の製造を可能にし、シャルドンネ人絹は第一次世界大戦までの間使われたにすぎなかったが、人絹を最初に工業化した功績は大きい。
[加藤邦興]
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