ショオ族(読み)ショオぞく

百科事典マイペディア 「ショオ族」の意味・わかりやすい解説

ショオ族【ショオぞく】

中国,福建省浙江省に主に居住する民族。〈山中客人〉を意味するいくつかの自称がある。〈ショオ〉とは他称で焼畑耕作の意。言語はミヤオ・ヤオ(苗瑶)語派とされるが,ほとんど客家(ハッカ)語を用いる。1964年の国勢調査で中国少数民族として公認。霊犬〈槃瓠(ばんこ)〉を始祖とする伝承を持つ点でヤオ族と親縁関係にあるとされるが,古代〈山越〉の流れをくむとする異説もある。約63万人(1990)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ショオ族」の意味・わかりやすい解説

ショオ族
ショオぞく
She

中国の福建,浙江両省の山地に主として分布する民族。人口約 59万 (1990) 。ヤオ (瑤) 族の一支族。ヤオ族の故郷湖南から焼畑耕作をして山伝い広東に出,さらに北上して現住の地にたどり着いたらしい。霊獣と姫との間に生れた子を祖先とする神話があり,「槃瓠 (ばんこ) 歌」で歌われるが,毎年,その霊獣 (ヤオ族の槃瓠に相当) を祀る儀式を行うという。山腹棚田を開き,水稲耕作を行う。

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