ジグソー・パズル(読み)じぐそーぱずる(英語表記)jigsaw puzzle

翻訳|jigsaw puzzle

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジグソー・パズル」の意味・わかりやすい解説

ジグソー・パズル
じぐそーぱずる
jigsaw puzzle

板や厚紙などを曲線形にばらばらに切った断片を、もとの絵柄になるようにはめ込んでゆく遊びで、絵のほかに文字合わせ、数字合わせなどもある知育的玩具(がんぐ)。ヨーロッパで18世紀中ごろ創案されたが、当時イギリスの製図家が地図を境界線で解体できる教材をつくったのが始まりといわれる。それ以後、考えもの(パズル)ゲームとして広く楽しまれるようになった。もとは解体パズルといったが、工具ジグソー糸鋸(いとのこ))が20世紀にアメリカに伝わり、材料が細分されるようになってから、現在の名称となった。ピクチュア・パズルともいう。

 日本にはアメリカから輸入され、1974年(昭和49)東京・上野の国立博物館での名画モナ・リザ」展の開催を機にモナ・リザのジグソー・パズル熱が盛んになり、成人層にも愛好されている。現在、材料は厚紙が主として使われ、絵柄には名画、各地の名所、観光風景など多くの種類があり、ピース(小片)も500個内外の初心者向きのものから、4000個に及ぶ複雑なものまである。なお、江戸時代中期に知恵板(ちえのいた)という和製玩具が登場、角、円形などの板を集め、いろいろな形を組み立てる子供の遊びがあった。

[斎藤良輔]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例