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ジャカード ジャカードjacquard

翻訳|jacquard

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ジャカード
jacquard

紋織に使用される装置の一つ,およびそれを使用して製作した織物のこと。それぞれ,ジャカード機ジャカード織ともいう。ジャカード機は,綜絖 (そうこう。経糸を上下に分け,緯糸を入れやすいようにしたもの) を1本ずつ引上げることができ,紋紙を利用し経糸を自由に引上げて,杼 (ひ) 口をつくる。これによってどんな組織,模様でも織ることができる。フランスの J.ジャカールの考案になり,1801年パリの産業博覧会に出品された。それ以後,極度に手数のかかる紋織を自動的に織れるようになり,紋織布を安価に生産できるようになった。織物としては,紋縮緬 (ちりめん) ,紋羽二重,紋繻子,緞子などがある。

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百科事典マイペディアの解説

ジャカード

紋紙(穴あきカード)の穴の位置に応じて,織機上の経(たて)糸を1本ずつ単独に上下させる開口装置。この装置をもつ織機をジャカード機という。複雑な模様や組織を織り出すことができ,紋織物に使用。
→関連項目織機空引機バッタン

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世界大百科事典 第2版の解説

ジャカード【jacquard】

空引機(そらひきばた)の開口装置を改良し,紋紙を用いて自動的に開口を行わせるようにした装置で,この装置をもつ織機をジャカード機という。この装置は1801年ころフランスのJ.M.ジャカールが考案し,04年に特許を得た。長方形のカード(紋紙)上に意匠図の各経糸(たていと)に対応する点を決めておき,意匠図の緯糸(よこいと)本数だけの紋紙を用意しておく。各緯糸に対し,経糸が上になる場合,その経糸に対応する紋紙上の点に穴をあけ,この紋紙を順番につないで装置にセットする。

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大辞林 第三版の解説

ジャカード【jacquard】

ジャカード機で織った紋織物。

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世界大百科事典内のジャカードの言及

【絹織物】より

…このころのリヨン絹織業の生産組織は,原料の購入,その加工の委託と監督,製品の販売に従事する織元層,作業場と織機を所有しみずから製織に携わる親方層,親方のもとで働く職人層の3者から成っていた。革命期の混乱も,ナポレオンによる絹着用の奨励や,1804年にJ.M.ジャカールの発明した新型の紋織織機(ジャカード)による豪奢な織物の容易かつ迅速な製織の開始によって解消され,19世紀前半にフランス機業は第2の黄金時代を現出した。しかしながら,19世紀以降の絹織業の基本的特徴は〈大衆化〉現象の進行にあった。…

【ジャカール】より

…また,この穴をあけたカードによる制御は,その後の自動ピアノや,イギリスの数学者C.バベッジの機械計算機のアイデアの発端となったとされる。ジャカールによるこの機械は一般にジャカードと呼びならわされている。【奥山 修平】。…

【西陣織】より

…洋式織機の輸入はこの事情を物語るものといえよう。1872年(明治5)京都府知事は佐倉常七,井上伊兵衛,吉田忠七をフランスのリヨンに留学させ,翌年,佐倉・井上がジャカードをはじめとする西欧式の織機類を初めて輸入した。一方,73年ウィーン万国博覧会出張に随行した伊達弥助は,各地の優れた織物に魅せられて視察研究し,75年数多くの参考品を持って帰国し,西陣織の新生面を開拓することに力を尽くした。…

※「ジャカード」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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